アイドルの話をしようpart3-僕の理想をぶち壊す最近のアイドル | MUSIC TREE

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邦ロックを中心に批評していく
音楽ブログです。更新不定期。

「まず僕は壊す」と歌ったのは誰だったろうか。

古い時代をぶち壊していくことで新しい時代は創造されていく。古くからずっとそうだ。しかしながらきっと残るものもあるだろう。

というわけで僕のアイドルへの思いをつれづれなるままに綴ってる企画の第三回目である。今回は最近のアイドルってどうなのよ?という話。

これはあくまで僕の浅はかな、今の時代についていけない頑固なおじさんの独り言として聴いてほしいのだが、最近のアイドルってもはやアイドルではないんじゃないかと感じる。これまでと同様、その主な理由を羅列してみたいと思う。

①誰でもアイドルになれるという矛盾が招いたアイドルグループの増加とソロアイドルの減少
いつのまにかアイドルというのは憧れから、友達のような存在になってしまったんじゃないかと僕は思う。それはTVごしに輝くスターの時代が終わり、どこかで有名人とも繫がっていることを錯覚できるインターネットの世界が作ってしまった虚像なのだろうか。
会いにいける、クラスで~番目にかわいい女の子・・・結果、それが招いたのはアイドルの敷居の低下であると僕は思う。だから新しいアイドルは次々出てくるが、それはどこか量産される低俗なJPOPが持つ胡散臭さや飽きを思わせる。

僕は第一回でアイドル四か条について説明したが特に④48人とか集まらなくても1人でステージ上で輝けるだけのスターとしてのオーラと凡人では手が届かないと思わせる遠すぎず近過ぎない親しい距離感を重視している。が、この条件を満たす事例はあまりに少ない。

そもそも最近出てくるアイドルはグループものばかりなのだ。
アイドルをグループでやるメリットをひとつの流れで考えていくと

寄せ集めて綺麗に見せればいいのでとびっきりの可愛い子を揃える必要がない→むしろグループ内に色んなタイプの子を集めることによって、メンバー同士の助け合いやドラマを生むことが出来る→またファン達も助け合いやドラマを見て、楽しむことが出来る。それをファン同士でSNSなどで分かち合うことによって生まれる連帯感、オタク心に火をつけることが出来る →ソロでやるよりビジネスになる

といったものになる。

ここにソロアイドル歌手が減っていくひとつの流れが見える。


②最近のアイドルは一生懸命頑張ることをひとつのポリシーにしている傾向が強い
アイドル=一生懸命というイメージが最近とにかく強い。熱さ、一種の暑苦しさがつきまとってくるのだ。同時にそこから生まれるであろう、ドラマや物語性に夢中になっているファンが多いような気がする。が、それはちょっと違うんじゃないかと思う。頑張ってるからアイドルとして魅力があるという思考回路が僕にはどうも理解できないのだ。
むしろ物語を描くために用意されたイベントなどがあるとゲンナリする。大前提としてまず魅力があるから自然的にドラマが発生するというのが正しい成長物語だ。

僕はやっぱりアイドルと言うのは何が何でもまず究極的に可愛いことが条件であると思う。アイドルはある種の才能の上での努力の賜物であるから輝けるものだと思っている。
そしてこれはもう僕の完全な好みの話だが、努力していることなど当たり前で、それをわざわざ主張しない女性の方が輝いて見えるのだ。ステージ上では汗水など垂らさず、クールにかつ計算された可愛さを振りまきながら歌っているのが理想なのだ。

③アイドルのロック化、サブカル化とそれに伴い先行する奇抜な音楽性≠アイドルが持つ大衆性
音楽好きとしてはこの点が最も気になる。確かに最近のアイドルが提供してくれる曲は聴き応えもあるし、ある種の一般ウケしないタイプのものも見られて聞いていて楽しい。
例えばこれなんか今をときめくtofubeatsのプロデュースだし非常に好みストライクだった。



が、それは果たしてアイドルの役目なのだろうか?(いや、これはリリスク批判じゃないので勘違いされないように・・・)

これまた古い考えかも知れないが、アイドルの役目は古きよき大衆JPOPを未来へ伝えていくことだと僕は思っている。誤解のないように言っておくと別に懐メロ回帰しろよ!という話ではない。
しかし音楽誌のマニアが食いつくような奇抜な曲、その筋のプロが唸る本気の曲をやっていくのはなんか違うんじゃないか?と思ってしまうのだ。
そんなものどこまで突き詰めてもサブカルの延長線上にしかならない。そしてサブカルはサブカル野郎に使い捨てにされるのがオチだ。

アイドルは何故最初にテレビという舞台を選び、生まれたのだろうか?それはより多くの大衆に馴染みのある聞きやすいポップス、かわいさを届けるためだ。とにかくアイドルにはもっと自由なみんなのポップスをやって欲しいのだ。


まぁ長々と語っておいてアレなのだが、つまりは僕という人間がどうにも頑固で古臭いのだ。だから新しい価値観、塗り替えられようとしている価値観に抵抗しているまでだし、こんな捻くれた考えが一般論になることはないだろう。自覚はある。

しかしここで時代に流されてはいけないような気がするのだ。流された末に待ち受ける未来はアイドルにとっても、業界にとってもなんだか危ない予感がする・・・・・故に僕はこの流れにストップを何度でもかけていく。

というわけでこの状況下で僕の心を鷲掴みにしたたったひとつのアイドルユニットについてはまた次回、説明しよう。最後まで読んでいただきありがとうございました。