野坂昭如さん、永眠の由。
85歳だが、晩年の闘病は、ご本人のみならず、介護の夫人の難儀が偲ばれる。
野坂昭如=「火垂るの墓」=代表作のイメージが定着しているが、野坂さん自身は、「火垂る・・・」を気に入ってなかった。
70年代から、そうだったのである。
野坂さんのイチビリ精神と不気味さが発揮されていたのは「エロ事師たち」「とむらい師たち」「四面凶妻」といった初期の作品でだった。
70年代は、週刊朝日に連載していたコラムを愛読し、わたしが時事ネタ紛いをここに綴るときは、有形無形に野坂さんの発想を取り入れていた。
合 掌