本をたくさん読む手段として、大きくわけて2つしかない。
買うか借りるかだ。
立ち読みという手もあるがわたしのようなスローリーダーには向かない。

「本は買って読め、家は借りて住め」
そんな言葉をなんらかの本で読んで気に入っていたので、本をよく買っていた。家計を圧迫。
今は、図書館から借りることにしている。

ミニマリストの考えに影響されていることもあるけれど。

敬愛する作家の一人、三浦しをんさんが、エッセイの中で、インテリア特集が嫌いだ、と言っていた。
「インテリア特集で、おしゃれ、と称されている部屋には、必ずといっていいほど、本がない」と。
そうかもしれない。
わたしはモノは大して持っていないけれど、引越しで大変だったのは、本だった。あと何度かは引っ越すだろうから、泣く泣く本は手放すことにした。図書館に、お世話になります。

さて、日曜日に図書館から借りてきた、しをんさんの「三四郎はそれから門を出た」というエッセイを読んでいる。様々な雑誌で連載されたものをまとめた一冊だが、全編「本」がテーマになっている。
しをんさんが、本当に本を愛していることが伺えて、楽しい。
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中でも、わたしが気に入ったのが、「電車の中で人は何を読んでいるか」ということが気になって仕方がないという話し。
人が読んでいる本を覗き見しながら読み込んでしまって、おじさん早くページをめくって! と気を揉んだり。
電車の中で人が読んでいる本を探って、それを自分も読んでみるということをしている。

いい!
いつも自分が本屋や図書館で探す本には偏りが出てしまう。顕著なのが、アマゾンで探すとき。ズバリタイトルや作家の名前を入れるし、「これもおすすめだぜ」と出てくる本も、同ジャンル。
今の本の選び方をしていると、好きな作家やジャンルからなかなか離れない。冒険がない。
だから時々友だちに「オススメの本を貸して!」と交換こをしたりする。
でも友だちも、趣味や嗜好が似たような人が多いから、結局、「あ、それ持ってる。あ、それこの前別の子に借りた」的なことがたびたび生じるのだ。

ということで、昨日の帰り、井の頭線先頭車両で、人が読んでいる本を探ってみた。
かなり怪しい人だったと思う。
予想はしていたが、みんなスマートフォンで、シャーシャーしている。
LINEしてるゲームしてる動画見て、シャーシャーしてる。

読書をしている人は、1列に1人くらいしかいない。
そして、タイトルを探ってみると。

・・・ブックカバーという鉄壁に阻まれ、結局わからなかったということは、お察しの通りです。

本探しって、難しいわ。