タイムマシン、憧れますよね。
私がタイムマシンを知ったのは、テレビドラマ「タイムトンネル」だった
かな? ・・・もはや、さだかではありません。
タイムマシンがなくても、過去の地球をイメージできるのが「化石」
です。
先週末の実験プログラム『化石をみつけよう』を紹介します。
はじめに、化石についての説明を聞きます。
なぜ化石がタイムマシンなのか、わかります。
本プログラムで使用する岩石は、およそ30万年前に形成した
塩原湖成層の岩石ブロック(砂質泥岩)です。
各班2個ずつ選んで、その岩石ブロックから化石を探しだします。
化石が入っていそうな岩石ブロックを選びます。
ハンマーとドライバー(たがね)を使って、ブロックを薄く割ります。
ブロックを割るときは、岩石の縞模様(葉理)に沿って割ります。
化石らしいものがみえたら、慎重に岩石を割ったり、削ったりします。
家族で協力して割ります。 手を叩かないように注意してね。
さっそく、葉っぱの化石(木の葉石)が出てきたようです。
葉っぱ全体が見えることは稀で、このように部分的にでてきます。
化石がでたら、虫メガネをつかってじっくり観察します。
基部と葉柄は? 鋸歯の形は? 葉の先端は? などを観察して
図鑑カードを参考に同定します。
ぼくも、見つけるぞ~。
大人も夢中になります。
もっと、もっと薄く割ってみます。
高原(たかはら)火山の噴火で形成したカルデラ湖の湖底に堆積した塩原湖成層からは、いろいろな化石が見つかります。
その代表が木の葉石です。
ブナ、イヌブナ、クリ、ミズナラなど落葉広葉樹が主体となっています。
さらに小さな花粉の化石も見つかります。
噴煙を上げる火山のふもとにひっそりと古塩原湖があって、その周りには落葉広葉樹が生い茂っているようすが、目にうかびます。
それらの植物化石から、30万年前の古塩原湖周辺は、現在と同じか
やや暖かい気候だったことが推定されています。
岩石ブロックを薬品で溶かすと、もっともっと小さな珪藻化石も見つかります。
木の葉石に比べて珪藻化石は、その数が膨大です。
つまり、珪藻化石は統計的な処理を精度よくできるので、
過去の塩原地域の古環境を推定するのに役立ちます。
さあ、みなさんも化石をさがしに出かけませんか?
福島県には、各地に化石産地があります。
(でも、他人の土地を勝手に掘ったりしないでくださいね。念のため。)
化石さがしがはじめてのみなさんは、まずムシテックで練習することを
お薦めします。