近頃は急に寒くなり、冬が近づいていることを毎日のように実感
します。
朝には、自動車の窓やボディーが水滴だらけになっています。
そして、夜が少しずつ長くなり、夏の星座から始まる星空は深夜に
なるとすっかり冬の星座に変わります。
星空観察するなら、寒いけど冬は外せません。
「枕草子」では一番に冬の星が取り上げられています。
星はすばる 彦星 夕筒 よばひ星 すこしをかし
冬の星座といえばオリオン座も有名ですね。
今月の22日(木)未明には、オリオン座流星群が見頃でした。
みなさんは、オリオン座流星群を見ることができましたか?
こちら(下)は、その前日21日(水)未明の星空です。
写真中央に、うっすらと流れ星が1つ写っています(矢印の先)。
すばるも見えています。ちなみに、よばひ星とは流れ星のことです。
次に、冬の大三角あたりを撮影しました。
冬の大三角の真ん中に流れ星。
こちら(下)は、こいぬ座の1等星プロキオンの脇を流れ星。
ふたご座を横切るように流れ星。
肉眼では見えなかった暗い流れ星も写真には写ります。
このオリオン座流星群の生みの親(母天体)は、ハレー彗星です。
ハレー彗星がまき散らした塵の尾(砂粒)が地球に落下し、砂粒と
地球の大気が衝突・摩擦することで生じる発光現象が流れ星です。
ハレー彗星は周期彗星であり、およそ76年ごとに太陽の近くにやって
きます。前回、太陽(地球)の近くに来たのは1986年でした。
この写真(上)は、1986年3月21日午前4時45分頃に神奈川県の
丹沢山地(やびつ峠)あたりで撮影したハレー彗星(矢印の先)です。
右上に尾が伸びています。
これから年が明ける頃まで、いくつかの流星群を見ることができます。
11月18日未明 しし座流星群
12月14日未明 ふたご座流星群(月明かりがなく観察条件)
1月 3日深夜 しぶんぎ座流星群
透明感のある冬の空で流星を楽しみましょう。
窓から星空を覗くだけでは見えませんよ。
寒いけど、外に出ないといけません。
流れ星の一瞬の輝きを見るのに道具は必要ありません。
ただ、暖かい服装でじっと星空を見上げるだけです。
流れ星が見えると、なんだか嬉しくなりますね。
月が出ているときには、なるべく月が見えない方角の空を
眺めましょう。