いつも倹約しんちゃんを読んでいただきありがとうございます。

もう、忘年会を意識する季節になり、私も今月30日の夜勤明けの日に忘年会の予定が入っています。

忘年会は別府市内で計画されていますが、既に宿泊先の確保が困難になっているようです。

私は一次会で帰るつもりなので終電を心配する必要もなく、宿泊先が必要になるほど酔いつぶれることもないので気楽に参加できます。

バブルが弾けてからお酒の席が激減したのは私だけでは無いようで、何年も前から別府市内の飲み屋街もお客様がまばらになって寂しくなっています。

お金は経済を循環させる血液と言われるだけに、この循環が悪くなった現在は酸欠を起こしているのと同じような状態にあると思います。

お金に旅をさせてあげるような循環が起きないと、全ての人たちが消費行動を起こす機会も減ってしまいます。



今回は先日崩壊したハンガーラックの再生と強化修理を行います。

メーカー推奨の使用範囲を超えると、結果的に製品が壊れてしまうので注意して下さい。


家族の使用感覚は分かっていたので、使用範囲を超えて壊れることも想像できたと後悔しています。

壊れる前に強化加工をしていれば、今回のような緊急対応を求められることも無かったと思います。

衣類としては間隔を確保して掛けてあげる方が良いと思いますが、どうしても掛けられるだけ掛けてしまいますよね。


モノを持ち過ぎてしまうと、お手入れまで視野に入れたときに管理が行き届かなくなります。

管理が行き届かなくなると「探す」という行動が追加になって、自分自身の時間までが失われていく事になります。

衣類で一番管理できているのは洗濯物として触る機会があるモノで、干して乾いた後から管理が始まります。

洗濯物を畳んでタンスに入れるまでが正常に行われれば良いのですが、畳んで積み重なって放置されたときに問題が起こります。


持ち主別に山になればまだ良いのですが、入り交じって山積みされたときは厄介です。

ウチのように女性比率が高い世帯では、どれが誰の下着なのか分からない状態です。

靴下も同じで、場合によっては片方無かったりして、両方揃うまでの管理も追加になります。


話がちょっと逸れましたが、実際の修理に入ります。

ハンガーラックが崩壊した主な原因は、写真にありますプラスチック部品が割れて支柱から外れてしまっためです。

片方だけなら分かるのですが、両方の同じ部品が同じように亀裂が入って破損しています。

限界を超えている期間が長くて、長い間ずっと耐えていたのだと思います。

 




この割れたプラスチック部品を接着剤で繋いだところで、再び同じ負荷を与えれば以前よりも早く壊れてしまいます。

そこで今回はステンレス製のボルトを使って、部品の保持とハンガーラックそのものの強度を上げていきます。

ボルトの長さは補強したいポールの外径ではなく、プラスチック部品の外径を基準に長さを決定します。

後で出てくる「袋ナット」を使用する際、重要になってくるのがボルトの長さです。

貫通させるプラスチック部品の外径から、ボルトの先端が何mm(ミリメートル)出るように調整するかということです。

 



今回使用する袋ナットは、支持する部品の保持とケガなどのリスクからの保護という2つの役割があります。

ボルトが長すぎれば袋ナットはボルト先端を保護するだけで部品の保持は出来ず、短すぎてもネジに袋ナットが接続できないと言う問題が出てきます。

ボルトの長さは5mm単位でサイズ違いが販売されていることが多いので、長さの微調整は「ワッシャー」と呼ばれる部品を利用することも出来ます。

ワッシャー自体の厚みを利用してネジの先端の飛び出し量を調整するだけでなく、支持物の接触面積を増やして安定させる役割も果たします。

 

フランジ付袋ナットを選ぶ方法もあると思います。

 




人と接する機会が多い部分になるので角が鋭いモノなどの使用は避け、丸みを帯びた部品を選定します。

 



そして、ボルト自体の強度がハンガーラックの強度となるので、太すぎず細すぎないボルトを選びます。

ボルトは「トラストネジ」と呼ばれるネジの頭が球状になっているもの、ナットは「袋ナット」と呼ばれる片方が球状の蓋になったモノを選びます。

ボルトとナットの素材は腐食しにくいステンレス製を選びます。

錆が出るとその錆でケガをして、その傷口からバイ菌まで侵入してくるリスクを無くすためです。


実際のハンガーラック上部の修理と強化作業に入ります。

ネジサイズはポールを保持するプラスチック部品の外径50mmにボルト先端を飛び出させる5mmをプラスして長さ55mmのボルトを必要数準備します。

今回は2本の支柱をそれぞれ1本の太めのボルトで固定します。


ボルトの太さの選定は強度だけを考えず、加工することまでを考えて適切と思われるサイズを決定します。

ボルトは太ければ太いほど強度は増しますが、穴あけ加工する工具類だけでなく穴あけ作業そのものの工程が増えることも忘れてはいけません。

いきなり大きなサイズのドリルで穴あけするのには無理があり、一般的にはドリルの先端径が小さなモノから順に使用して徐々に穴を大きくしていきます。

無理に大きなサイズのドリル刃を使用すると、狙った部分に穴あけが出来無いことや穴あけ自体が出来ないことがあります。

準備できる工具類にいろんな事情で制限があれば、その範囲で部品を揃えていくことになります。


今回はM5サイズ(直径が約5mm)のボルト、そしてM5サイズの袋ナットとワッシャーをそれぞれ2個ずつ準備します。

【ハンガーラック上部で準備した部品】
・M5×55mm(長さ)のボルト2本
・M5の袋ナット2個
・M5のワッシャー2個

 

 

 

 

【ハンガーラック上部で使用する工具】

・プラスドライバー(No.3)

・スパナ(10mm)

 

 

 

プラスネジ(クロスネジ)には大きさがNo.1~3(#1~3)の3種類あります。

 

サイズが合っていないとネジ穴が壊れて回せなくなるので、ぴったり嵌(はま)るものを使用してください。

 

 

 

スパナのサイズは小さなものからトラックを整備するような大きなものまであります。

 

ナットサイズに合わせてスパナのサイズも選んでください。

 

 

 


 


次にハンガーラック下部の足周りの強化です。

全ての加重がかかる部分で、構造的にもバランス的にも強度が求められる部分です。

ハンガーを掛ける部分は太いポールが1本ですが、足周りはバランスと強度を考慮されているのでやや細目のポールが2本配置されています。

ポールの太さが変われば使えるネジの太さも変わるので、ここではM4サイズのボルトとナットを使用します。

ナットを固定する面にスペースが無いことから、この部分ではワッシャーを使いません。

ボルトの長さは今回選んだものほど長くなくても良かったのですが、普段目にする部分ではないことと・・・

足周りの構造上、ボルトにナットを取り付けるときの作業性を考慮して長いモノにしました。

ボルトの値段は長さで変わることもあるのですが、値段1~2円の差ぐらいであれば長いモノを購入した方が作業性がイイです。

写真でも分かるようにプラスチック部分の補強構造が交差していて、指や工具が入りにくいです。

ボルトにナットを取り付ける最初の場面で作業スペースが狭いと、取り付けにくくて気持ちの上でストレスがかかるケースがあります。

メンタル面でリズムを崩すと仕上がりに影響するので、出来る限り平常心を維持できる環境を部品選びからも作ります。

このような普通考えないようなことまで気を配ると、イイ仕事ができますよ!

 

ナットはワッシャーを使わない代わりに、ゆるみを防止できるテフロンナットを使用します。

 

ナット全体がテフロン素材ではなく、ボルトのネジ切り部分に接触する一部がテフロンに食い込む形でゆるみを防止できます。

 

 

 


【ハンガーラック下部(足周り)で準備した部品】

・M4×55mm(長さ)のボルト4本
・M4のナイロンナット4個

 

 

 

【ハンガーラック下部(足周り)で使用する工具】

・プラスドライバー(No.1)

・スパナ(7mm)

 

 

 

 

 

 

 

 

次回は穴あけ加工に使用する工具のご紹介から、実際の加工作業について書きたいと思います。