みなさん、こんばんは musclelover です。


相変わらず、筋トレブログというより解剖学ブログと化している今日この頃ですが、もうしばらくこんな感じで続けていきますのでよろしくお願いします。


さて、今日の筋肉は前鋸筋です。名前の通り形がノコギリの刃ように肋骨に付着している起始部分がぎざぎざしている筋です。その起始部のぎざぎざ部分には外腹斜筋がかみ合うように起始しています。


後鋸筋(上・下後鋸筋)というのもありますが、これは背中にあり、とても薄っぺらい筋肉です。


前挙筋はわきのしたで肋骨かなぁと触りつつ、そこに力を入れると筋の収縮具合が分かります。musclelover のお気に入りの筋肉の一つです。



前鋸筋 m. serratus anterior


第1~9肋骨の外側面に起始し、胸郭と肩甲骨の間を走行して肩甲骨の内側縁に停止する筋肉です。肩甲骨を外側前方に移動させる(肩甲骨の外転)作用があるほか、この筋肉の上部が収縮し、同時に僧帽筋の上部と下部が収縮すると(僧帽筋中部は弛緩)肩甲骨を上方回旋させます(肩関節を上に向ける運動)。


また、深呼吸で腕を上に挙げると、息を大きく吸い込むことができますが、その場合肩甲骨を支点として起始の肋骨が引き上げられるという現象が起きます。この場合は起始と停止の関係が逆になっていることになります。


長胸神経支配。


前鋸筋を鍛えるトレーニングとしては、大胸筋と同じようにベンチプレスやバタフライマシンが挙げられますが、特に肩甲骨を前に出す(後ろに押される負荷に対抗する)運動で強化されます。



筋トレで肉体改造-前鋸筋

なお、この画像は著作権の失効した1918年出版の Anatomy of the Human Body (Henrry Gray) より、一部改変して使用しています。