石神井川(左岸水路) (11) 武蔵関~豊島橋交差点 | 西東京水路跡散歩

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2019/9/26開設

石神井川(左岸水路)(11) 武蔵関~豊島橋交差点

 

 

 

今回より再び武蔵関エリアまで戻り、今度は左岸水路跡を追って練馬城址公園を目指します

左岸水路は道路と並走していたり路地に転用された場所が多く

水路敷として残されている場所は右岸と比べて少ない印象だ

 

 

写真1・2 石神井川南北側水路分岐点跡より上流側(写真左)と北側水路流路跡(写真右)

 

正面で工事している場所が曙橋

ここはその100mほど下流の場所で、北側の車道より石神井川に向かって空き地が続いている

この場所で石神井川より北側水路が分水していた

 

写真2 西豊城橋北の北水路跡

 

石神井川左岸水路の本流は、分水点を北上し1本北側の路地沿いに流れ

現在の上石神井アパートの辺りを東へ流れていった

上石神井アパートの敷地内には水路があった痕跡は残っていないようだ

 

写真3 上石神井アパートと新青梅街道

 

この辺りの新青梅街道は1960年代後半に作られた道路で、上石神井アパートの完成と同時期に開通したようだ

上石神井アパートの敷地の多くは石神井川両岸水路の間にあった耕作地跡に造られている

左岸水路は途中この新青梅街道辺りまで本流から離れて流れていた

 

写真4 上石神井アパート内の様子

 

耕作地を造成して作られた団地

緩い坂は所々確認できるが平坦な土地となっており水路があった耕作地帯の面影はない

上石神井アパート自体に縁は無いが、筆者の年代だと団地といえばこういう雰囲気だ

 

写真5 新青梅街道北側の左岸水路

 

上石神井アパートの外れで新青梅街道を交差する形で左岸水路は北側へ抜ける

ここから石神井公園近くの都道444号線の交差点付近までは、この道路に並走する形で流れていた

 

写真6 左岸水路沿いの道

 

緩やかに蛇行しながら続く道、水路はこの写真だと左側に沿って奥から手前に向かい流れていた

この道を東へ200mほど進むと旧早稲田通りと合流する

一方、この路地を左に進むと石神井川の上御成橋に出る、この辺りは本流との高低差をあまり感じない

 

写真7 上御成橋(上流側)

 

水路には緑が多く平常時の水量はこの位なのだろう

左奥に見える林は早稲田学院がある愛宕山砦跡

 

写真8 都道444号との交差点の東側

 

旧早稲田通りと合流し三法寺前を通り都道444号との交差点を越えたあたりで

ようやく左岸水路の痕跡が現れ始める

僅かな距離だけ道路脇の歩道が急に広くなった、水路跡巡りをする人ならわかると思うが

旧流路を暗渠化して道路に組み込むと不自然に広がるがその類だ

写真でも少し先で再び歩道は狭くなっているが、その部分で斜め右に向けて水路跡の遊歩道が現れる

 

写真9 石神井池南の水路跡遊歩道

 

この水路跡は旧早稲田通りを離れるが、弧を描いて再び旧早稲田通りへ戻っているようだ

そんな短い距離を迂回する必要があるのか?と思って少しだけ調べてみると、旧早稲田通りは昭和初期頃に通された新しい道で

以前からあった石神井川沿いの道は、このルートを通っていたので流路もこのようになっていたようだ

 

写真10 根ヶ原橋北側の水路跡

 

旧早稲田通りを離れた左岸水路跡の遊歩道は根ヶ原橋北側で道路化され消えてしまう

このまま道路は弧を描いて旧早稲田通りに合流する

その場所より旧早稲田通り左側に歩道が現れるがこれも旧水路跡の歩道のようだ

 

 

写真11・12 根ヶ原橋の上流側(写真左)と下流側(写真右)

 

この辺りは水路一杯まで水が流れている、まだ底は見えるので浅いようだが・・・

流れは緩やかで水音もあまりしない、末期だが下水が流されていた石神井川を知っているので嘘のようだ

 

写真13 禅定院前バス停から見た豊島橋交差点

 

旧早稲田通りが南に折れて分かれる交差点、信号待ちの渋滞となっている

左岸水路本流はこの歩道部分を奥から手前に流れていた

右のマンションの向こう側は、石神井公園記念庭園で石神井池がある石神井公園の敷地の一部だ

次回は石神井池から再開する