「安」と戦争の不安 | ムサシの猛特訓

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はじめまして ムサシです
会社員をやりながら油絵を描いています

こんばんは(^o^) ムサシです

昨日、日本漢字能力検定協会が今年の漢字を発表しましたね。
テレビなどでも話題になっていますが、「安」という一字に決まったそうです。
「安」という漢字が選ばれた理由は、

「安保法案」の安。

「テロの脅威に対する不安」の安。

「建築偽装問題などによる暮らしの不安」の安。 他いくつか。

とのことですね。


確かに、今年は平和ボケしていた我々日本人にとってはガツンと面食らう一年だったのかもしれません。 フランスやロシアに対するテロ事件や、中東での紛争の激化、テログループによる日本人殺害、中国の海洋進出、安保法案などなど。
今まで70年間、日本国内は平和だったからと言って、この先もずっと平和なんだとは限らない、ということを痛感させられた方も多かったのではないのでしょうか。
僕もその一人です。







今年はきな臭い一年でしたし、来年もますます不安要因が増えそうな予感がしますね。


そんなわけで、今日はこんな感じの絵を紹介させて下さい。



きん!






自信作でしたが、あまり評判が良くなかった作品です笑。
インパクトあるかな、と思ったんだけどな~。





さて、今年、安倍首相は安保法案に対して「徴兵制は絶対にない」と答弁しましたね。
太平洋戦争の記憶も残る中、多くの人達が「戦争法案」というメディアの煽りに不安を感じてのことでしょう。
実は、徴兵制というのはベトナム戦争以来、世界では時代遅れだとも言われています。
では、イラク戦争のときはどのようにして、アメリカは一般の国民の中から兵力を集めたのでしょうか?







堤未果「ルポ 貧困大国アメリカ」 岩波新書

この本にとても詳しく書いてありました。
興味のある方はぜひ読んで欲しいです。


ザックリ言いますと、当時のブッシュ政権が意図的に中間層を困窮させることで、入隊希望者を増やしていったというニュアンスで書かれています。
例えば、医療費を払えない人、家のローンが払えない人、奨学金が払えない学生など。
そういった層を、政策によって意図的に作り出して、困窮して経済的に困った人をリクルートするのだとか。
乱暴な言い方をしてしまえば、戦争に行った大半の人は貧困層や、移民や不法移民、経済的に困窮している人達だということです。 裕福な人たちは戦争に行かないということです。



そして、そのリストを集める手段もなかなか汚いw。 日本でもマイナンバー制度が導入されましたが、個人情報というものがどこへ行くのか不安を感じてしまいます。

他にも戦争ゲームにハマる若者が入隊に興味を持ち始めるなんていう項目もありました。しかもその戦争ゲームは米軍が大金をかけて制作されたものなのだとか。

アメリカ政府は実に巧妙なやり方で、多くの人達を入隊させていたのです。
当時のアメリカで、どれだけの人達が政権の巧妙なやり方に気付いていたのでしょうか。
おそらくほとんどの人が気付いていなかったでしょう。
日本でもいくつか共通する項目があります。
不安を煽るわけではありませんが、いつか日本の自衛隊が人員をたくさん必要とする時が来るかもしれません。そんな時、この本に書かれているような現状が日本社会に蔓延していないか。
とても興味深いものです。