入峰 巡礼の笠 | 秩父曼荼羅小屋通信 ~武尚院 峯龍の求道日記~

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修験道や武術などの修行を通じて、感じたことを気まぐれに記します。
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今週末に開催する
高野山大峯山「すずかけの道」大峯修験ワークショップ。
当日に向けて装束やら法具の確認や
社寺への奉納品など連日準備に追われております。

そんな中で入峰や準備など日除け、雨避けに
活躍するのが笠となります。
雨天時は雨量により雨具と併用となりますが、
日除けには両手が空きますので重宝します。
難点はかさばることでしょうか。

向かって左が斑蓋。菅笠に比べ平たい形状です。
近年は職人不足で購入できる数が
少なくなっております。
向かって右は菅笠です。
両方とも柿渋を塗って防水、防腐加工を
しております。
笠に書く梵字は宗派により異なりますね。
真言系、天台系、金峰山寺系など行者が所属
する寺社各々の神仏を配置して書かれます。
秩父曼荼羅小屋は龍泉寺真言系の配置と
なりますので、斑蓋は元大峯山寺の
堂守さん。菅笠は元母公堂の堂守さんが
書かれたものです。
梵字はアーンク、カンマン、キリークを
書き入れてあります。
大峯山修行を現す
胎蔵界大日如来、大日大聖不動明王、阿弥陀如来。
(弥陀の浄土)

修験の装束や法具には各々に意味が込められ
ております。