クラウス・マケラ | 音を見つめる日々…

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 素晴らしい新人指揮者が現れた。クラウス・マケラ。彼は1996年フィンランド生まれ。現在26歳である。なのに2020年にはオスロ・フィルの首席指揮者、2022年にパリ管弦楽団音楽監督、2027年からは名門、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者に就任するという。2023年4月にはベルリン・フィルにも登場することが決まっているとか。26歳と言えば、音大を出てスタートラインに立ったばかり。指揮者であれば、これから何十年もかけてキャリアを積み重ねていくはずなのだが、マケラはいったいどうなっているんだ?

 しかし、彼の指揮ぶりを見て納得せざるをえなかった。いや、指揮ぶりじゃないな。出てくる音の素晴らしさかな?

このコンセルトヘボウの新世界の映像を見てほしい。私は最初の出だしの弦の音にしびれてしまい、一挙に最後まで聴いてしまった。映像を見ると、オケのメンバーが心から音楽に感じ入りながら演奏しているのが分かる。普通、若い指揮者には演奏してあげるよという態度が見られたりするのだけれど、それは皆無。逆に指揮者に対しての敬意すら感じる。

 

それにしても、音楽をこんなに音楽として大切に扱い、真摯に演奏する人が出てきて本当に嬉しい。最近はやりの奇をてらった演奏はもうまっぴらごめんだ。

 マケラは今、来日中である。昨夜は都響のコンサート(サントリーホール)でショスタコーヴィチの7番を指揮した。磨き抜かれて美しいショスタコーヴィッチだったそうだ。また、「指揮者でこんなにもオーケストラが変貌するとは!都響が全く別のオーケストラになったようだった」という感想も見た。そう!彼が指揮するオケの音は良く鳴っていて本当に美しい。

 マケラのデビュー盤のシベリウスの交響曲全集(オスロ・フィル)を買って聴いている。これもすごくいい。メジャーレーベル、デッカが指揮者と契約したのはなんと40年ぶりだそうだ。秋にはパリ管弦楽団とまた来日するそうである。S席32000円なり!でも、すぐ売り切れるだろうな。プロは「海」と「ボレロ」と「春の祭典」「火の鳥」だから、ちょっと躊躇しちゃうな。

マケラでは、シベリウスやショスタコーヴィッチ、マーラー等を聴きたいところ。

これからマケラは、世界の楽壇に知られていくことになると思う。

いつか、コンセルトヘボウやベルリン・フィル、またはウィーン・フィル?と来日する時にはぜひ聴きに行きたい。