富姫の化身である獅子の目を槍で突かれ、二人は
目が見えなくなる。
愛する富姫を抱き、共に死のうとする図書之助。
そこへ「待たれぃ!」という大きな声がとどろく。
木彫り職人の名工、近江乃丞桃六が現れ、
力強く獅子頭の目にノミをあてると、傷つけられた
両眼は再び開かれる。
天守には魔力がみなぎり、ふたりは結ばれる。
稽古でいつも見ているのに、何度見ても感動する
今回の日本オペラ協会の「天守物語」は、東京公演
のあとに兵庫公演(兵庫県立芸術文化センター)も
あり、10日間も大阪に滞在した。
合わせると4回も公演をやったわけで、結構長い期間
拘束されて大変だった。
しかし終わってみると歌手たちや舞台・演出関係者、
音楽スタッフの作品にかける気持ちのすがすがしさ
だけが思い出に残り、今は静かにその余韻に浸って
いる状態。。。
あり楽しい。
大阪滞在の折には(あっ、つい武士言葉に。。)
予定されていた昼の稽古がカットされたので、空き時間
に京都の清水寺や天守物語の舞台、姫路城に行った。
良かったのはやはり平成大修理を終えたばかりの
天にそびえる白鷺城。
あの天守閣が、「天守物語」の舞台である。
作曲:水野先生 松本美和子先生、演出:荒井さん