待たれぃ~! | 音を見つめる日々…

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富姫の化身である獅子の目を槍で突かれ、二人は

目が見えなくなる。

愛する富姫を抱き、共に死のうとする図書之助。

そこへ「待たれぃ!」という大きな声がとどろく。

木彫り職人の名工、近江乃丞桃六が現れ、

力強く獅子頭の目にノミをあてると、傷つけられた

両眼は再び開かれる。

天守には魔力がみなぎり、ふたりは結ばれる。

稽古でいつも見ているのに、何度見ても感動する

ラストシーンだ。

今回の日本オペラ協会の「天守物語」は、東京公演

のあとに兵庫公演(兵庫県立芸術文化センター)も

あり、10日間も大阪に滞在した。

合わせると4回も公演をやったわけで、結構長い期間

拘束されて大変だった。

しかし終わってみると歌手たちや舞台・演出関係者、

音楽スタッフの作品にかける気持ちのすがすがしさ

だけが思い出に残り、今は静かにその余韻に浸って

いる状態。。。


▲朱の盤坊や舌長姥が登場するユーモラスな場面も

あり楽しい。


大阪滞在の折には(あっ、つい武士言葉に。。)

予定されていた昼の稽古がカットされたので、空き時間

に京都の清水寺や天守物語の舞台、姫路城に行った。

良かったのはやはり平成大修理を終えたばかりの

姫路城で、その美しさには息を飲んだ。

天にそびえる白鷺城。

あの天守閣が、「天守物語」の舞台である。



▲終演後のスナップ

作曲:水野先生 松本美和子先生、演出:荒井さん