比類なき才能に脱帽・・・ | 音を見つめる日々…

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カテドラル大聖堂で、ラ・ヴォーチェ・オルフィカ(合唱)とアントネッロ

(器楽)によるバッハのマタイ受難曲を聴く。

今日は、会場30分前から並んで、前の席を確保した。

チケットを手配してくれたオルフィカメンバーの座光寺さんによると、

入場券は1ヶ月前から完売していたそうだ。

これだけでも、この演奏会の人気のほどが伺える。

▲勢ぞろいしたオルフィカとアントネッロのメンバー

▲座光寺さん(中央)。カメラ目線!+笑顔☆

▲濱田さん登場!指揮者がよく見える席で嬉しい。


始まったマタイは、冒頭からテンポが早目で違う曲を聴いているよう

だった。

指揮者を中心にして皆、音楽に没頭している様子がよくわかる。

合唱の見事なこと!

情熱的で、激しい。魂の叫びを聞いているよう。

しかしその響きは決して固まりにならず、旋律は各パートが時間差

で立体的に浮かび上がってくる。

すごい。。。

遠くに響きすぎて歌いにくいカテドラルの響きも、オルフィカは、うまく

利用してしまってる。

ハモリの美しさにも惚れ惚れする。

アントネッロの古楽器アンサンブルも安定したサウンドを聴かせる。

ソリストも、それぞれ素晴らしかった。

中でもドイツから帰ってきたばかりの中嶋さん(Ten)のエヴァンゲリスト

は、歌唱もさることながら、心情までがよく伝わり、今日のマタイの進行

役としてまさに当たり役だった。ブラボー!


時間の都合上、カットしなくてはならなかったようだが、マタイの物語

が、かえってスッキリしていてわかりやすかった。

(原曲はアリアがちょっと長い。いい曲だけど。。。)

オケの編成の問題や、ソリストの役分担などけっこう制限があり、難

しかったと思うが、もしバッハが生きていたら、こうやっただろうなとい

うベストの配分だったと思う。


それにしても濱田さんって、前回聴いたモンテヴェルディの時も感じた

が、音楽が今生まれたばかりみたいな演奏をするんだなぁ。

音が常に生き生きした躍動感を持っており、よく歌う旋律には、うねりと

しなやかなさとフレッシュさが同居している。

音楽に対して自由な発想も持ち合わせていて、楽譜を忠実に再現な

んてクソくらえっ!て感じ(笑)

でも、彼の手にかかると、とんでもなく変わったことをしてるのに納得

させられるのだ。(違和感がない)

これは、伝統的古楽奏法を知り尽くした濱田さんだから出来ることで、

何も知らない指揮者が奇抜なことをして興味を引くのとは次元が違う。

きらめく才能というか、誰も真似のできない境地。

今日は、濱田さんの音楽的才能に嫉妬してしまった。。。

素晴らしい!!!

▲クマさん夫婦と一緒に聴く


▲中嶋さんお疲れ様!8月の三島のモツレクよろしく!

▲座光寺さん、やり遂げて爽やかな笑顔です。