運命・未完成 | 音を見つめる日々…

音を見つめる日々…

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音を見つめる日々…


伊豆フィルの第30回定期演奏会が6月6日(日)に予定されている。

あとは6月5日にホール公開ゲネプロを残すのみ。

この最もポピュラーな名曲を指揮できるなんて幸せだ。


(伊豆フィルHP⇒) http://www.izu-phil.org/


しかし、ベートーヴェンのテンポ設定。。。これはどうにかならない

のか?運命の一楽章の2分音符=108という速さはどうなんだ?


どう考えてもそのまま演奏すると速すぎる。

CDではインマゼールやノリントン、ガーディナーらが実現

してるけど、ほかの指揮者はその速さを維持している人は

あまりいない。トスカニーニが近いかな?


第九の指定テンポはさらに変だ。そのまま演奏すると滑稽

にすらなる。

果たして昔の人はこんなに早く演奏出来ていたんだろうか?


また最近はピリオドアプローチの演奏が主流になってきてい

るけど、それもどうかと思う。

古楽器でピリオド奏法ならわかるけど、現代楽器で古楽器風

に演奏する意味はあるのだろうか?

たとえば幼い頃から左手でヴィブラートをかけて稽古を重ね、

音大を出てプレイヤーになった人にいきなりノンヴィヴラート

で弾けと指揮者が要求したとする。

しかしそれはそれまでその人が作り上げてきた音楽性を否定

する行為に等しいのではないか?


現代楽器でピリオド演奏をするとしたら、もうそれはベートー

ヴェン時代の再現とかではなく、今初めて生まれる全く新しい

アプローチ(分野)と言えると思う。


あれ?思わぬ方向に話がいってしまった。。。


1月から8回に及ぶ伊豆フィルの練習は、楽しかった。

実はこんなに長く一つのオケと付き合うのは初めてだった。

また、自分が人見知り(実はそう!)なこともあって、なかなか

打ち解けていけなかったけど、やっと最近メンバーと気持ちが

通じかけている・かな?


曲に対するアプローチだけど、音楽の解釈に自分の個性を出

そうとは思っていない。


作曲家が楽譜に込めた音楽の力と、オケのアンサンブルと響き

で勝負するのみ。

誠実で純粋な音楽をやりたい。