今日は、珈琲豆の紹介をします。今日紹介する豆は「んごま」です。
名前を見て、間違ってるんじゃないのと思われる方もいると思いますが正しいのです。
当店でも、名前が珍しいためか、来店されたお客様が必ず興味をもたれます。
試飲をしてもらうと「香りとコクがあるが、すっきりとしていておいしい」と言われます。

「んごま」はアフリカのブルンディという国の豆です。

ブルンディ共和国は中央アフリカにの中心に位置し、人口約640万人、面積は北海道の約1/3にあたる約27平方キロメートルの小さな国です。数千の丘からなることから、アフリカのリトルスイスと呼ばれ、国民は天空の農民と称され、山岳農業に精通しています。赤道に近い亜熱帯性気候ですが、国全体が標高が高い高原地帯で、タンガニーカ湖が近いことから気候は穏やかです。

この国でのコーヒー栽培は主に北部で行われており、コーヒー生産農家の87%がこの地域に集中しています。各農家の規模は小さく、コーヒー豆が栽培されている丘陵の傾斜が険しいため、農作業は全て手作業です。また、栽培の方法も、自然に生えている藁状の植物や枝打ちした葉などを肥料として、有機栽培的な農法を用いています。

ベルギーの宣教師によって、ブルンディにアラビカコーヒーがもたらされたのは、1902年頃。そして1920年代ころから積極的な栽培が始まり、1933年以降、各農家は最低50本のコーヒー樹の作付けを義務付けられ、今では約80万の農家が、平均150本のコーヒー樹を所有するまでになっています。このマイルドなテイストを持つコーヒーは、タンガニーカ湖のほとりの首都・ブジュンブラから水上運送と陸送を経て、これまではヨーロッパ市場に多く輸出されていました。

外貨収入の90%をコーヒー輸出で占めるこの国では、アメリカのスペシャルティコーヒー市場に参入すべく、プレミアコーヒーの栽培を始めました。それがその昔、国王の力の象徴とされたドラムの鼓手【Ngoma】から名付けられた、最高級コーヒー『Ngoma Specialty Coffee』です。このコーヒーは病虫害に弱く、栽培には非常に手がかかりますが、ブルンディのコーヒー農家が、吟選されたコーヒー樹を丁寧に栽培し、チェリーの摘み取り方にも特別に気を配りながら仕上げたコーヒーです。希少価値の高いコーヒーとして、スペシャルティコーヒー市場向けに販売されます。