一度で監督のOKサインが出たのではない。

『前にのめながら体を飛ばしましょうか?』

体を転がして鉄砲をぬいた姿勢でリハーサルを終えたイ・ジョンジェが

モニターを見て監督と議論する。

ちょっと痩せてやや黒くなった顔だが正しいエリート将校の風貌だ。

『胸に手を入れていて「アクション」のサインで拳銃を出したほうがいいようだ。』

ディテールな監督の注文を受けて動作を練習するチャン・ドンゴンは

7㎏を減量してひげをはやし手に入れ墨をしたタイ出身の海賊のボスの姿。

黒いスーツのチャン・ドンゴンとグレーのスーツを着たイ・ジョンジェが

それぞれ違った方向の男性美をぷんぷんと漂わせて現場を圧倒した。


イ・ジョンジェもやはり『男性的なキャラクターが演じたくて監督さんを直接訪ねてお願いした』

とし『今までやってきた配役の中で一番気に入る人物』と自信感をほのめかした。

撮影チームは去年11月クランクイン、

韓国での1次撮影を終えてタイに渡り1ヵ月あまりにわたって現地撮影を終えた。
撮影を終えて撤収するやいなやスマトラ沖地震が起き、

津波が迫って来て胸をなでおろしたりした。

6月にはロシアに渡り撮影を続けて7月クランクアップ、今年の12月公開する予定だ。


innolife 2005.05.28記事 より抜粋


他の記事では見かけなかった撮影時のこだわりの様子が紹介されています。