20代前半、コンビニで夜勤バイトをしていたのですが、その時の中勤で高校生だった彼が、その後噺家さんになりました。そしてこの秋、二ツ目から真打に昇進するのでご紹介します。


柳家権太楼門下の「柳家ほたる」くんが「柳家権之助」を襲名します。


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<写真>ポーズは「岡本太郎風」だそうです。


お互い二十数年前は違う道を志していましたが、どちらもエンターテインメントの世界でアーティスティックに生きているという点では、今も昔も変わりないと思います(異論があるかもしれませんが、僕はそう思って活動していまーす)。


その他に彼が昔と変わらない点に、特徴的な高音ボイスがあります(あとアルフィー好きも)。


高座では落ち着いた声色も使っていますが、彼は子供を演じる時の高音の方が地声。歌声はワタナベイビーさん(ホフディラン)を思わせます。そういえば彼が当時熱唱していたRCサクセションは絶品でした。


先日、鈴本演芸場で幅広い音域を使い分ける彼の落語を聞き、「ロックだ!」と素人なりに思ってしまいました。


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ほたる改め権之助くんはとにかく多才。ギタリストであり絵もうまいし、写真のセンスもあります。


彼だけではなく当時のコンビニバイト仲間とは、その後も不思議と縁が続いています。2015年に上梓した「ラジオのお仕事」(勉誠出版)の中で「TOKIO HOT 100」(J-WAVE)の生放送密着とクリス・ペプラーさんのインタビューをさせていただいたのですが、その間を取り持ってくれたのは、バイト当時は大学生だった女史でした。


また、年賀状のやり取りを続けているアーティストな方もいます。いま10、20代でバイトの日々を続けているという方、20年後にあなたやお隣の人が何者かになっている、なんてこともあるかもしれませんよ。


僕は落語には疎いのですが、こう記していたら子供の頃は興味があったことを思い出しました。小学4年生の時、いくつか噺を覚えて数人で一門を形成。人前で披露していました。小学生向けの落語入門書に載っていた、「寿限無」、「目黒のさんま」、「まんじゅうこわい」などですね。


大学で部活を選ぶ時に落語研究会もちょっと考えましたが、入ったのはミュージカル研究会。もし落研に入っていたら、今回ほたるくんと共に真打に昇進する、柳家わさびさんの先輩になっていたということになります。


僕が改めて言うことではないとは思いますが、ほたる改め権之助くんをどうぞ、どうぞごひいきに!


2019年 秋 真打昇進襲名披露興行(一般社団法人 落語協会)



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