韓国の「野球解説者の元祖」で韓国野球委員会(KBO)の事務総長も務めたハ・イルソンさん(67)が8日に亡くなったと伝えられました。

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正直、突然のことで気持ちの整理がつかないのですが、一番思い出すのはハ・イルソンさんが野球韓国代表の団長を務めた2008年の北京オリンピック。9戦全勝で金メダルを獲得し、試合後、北京市内の居酒屋に韓国メディアや球界関係者一同が介して祝勝会を行った夜のことです。

皆が高揚感に包まれる中、ハ・イルソンさんとキューバとの決勝戦を酩酊状態で振り返りました。「カン・ミンホが退場になったことで、投手交代のタイミングができて試合の流れが変わったんだよ!」。初戦のアメリカ戦に勝って以来ゲン担ぎで伸ばし続けたひげが頬を覆ったハ・イルソンさん。飲み過ぎて呂律が回らなくなって「ムロイしゃん!」と呼び一同爆笑になった、楽しく思い出深い北京の夜でした。

その後、日本では韓国野球金メダル躍進の背景を検証するテレビ番組や記事が数多く企画され、その度にハ・イルソンさんには韓国代表が五輪に向けてどのように取り組んだのかを語っていただくインタビューにご出演、ご協力いただきました(「クローズアップ現代」(NHK)など)。

ハ・イルソンさんは日本ではその他にも、1990年代後半に「アジアWHO'S WHO」(NHK-BS)という番組の密着ドキュメントに出演したこともありました。

ただただ残念です。どうぞ安らかに。