韓国野球委員会(KBO)は21日、国民体育振興法違反容疑で在宅起訴されたイ・テヤン投手(NC)、ムン・ウラム外野手(ネクセン、入隊中)と、海外での違法賭博と国内でのインターネット賭博容疑で在宅送致されたアン・ジマン投手(サムソン)の3選手の活動停止処分を決定。司法判断によりさらに制裁を加える予定と発表しました。

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以下に各選手についてと、各問題について記します。

◇イ・テヤン投手は特定の試合で意図的に四球を与えるなどの敗退行為の見返りに、違法賭博ブローカーから金品を受け取った疑いで在宅起訴されています。

◇ムン・ウラム選手はイ・テヤン投手とブローカーの仲介を行ったとして検察が捜査していますが、本人は潔白を主張しています。

◇アン・ジマン投手は昨年発覚した海外での違法賭博に関して在宅送致され、また国内でのインターネット賭博開設に対して資金を提供した疑いが持たれています。

<韓国での敗退行為(八百長問題)について>
韓国では2012年に今回同様、違法賭博サイトのブローカーの誘いにより、意図的に四球を与えたなどで2選手が逮捕、在宅起訴処分になっています。その際、組織的な八百長行為は確認されませんでした。

八百長問題に関しては他国の球界で起きたことや、他の競技での事件が混同され、韓国プロ野球に組織的な八百長行為がまん延しているという誤解が生まれることがあります。しかしこれまでのところ、チームぐるみや複数による八百長行為は見つかっていません。

ですが一部選手の行為が球界全体の信用を失墜させているのは事実です。また海外ジャンルに関しては、トンデモニュースや今回のような問題だけがクローズアップされてしまう傾向にあります。大半の真剣勝負をしている選手まで色眼鏡で見られてしまうのは悲しいことです。

<海外での違法賭博問題について>
こちらは野球賭博とは別の海外での違法カジノの問題です。イム・チャンヨン投手(現KIA)とオ・スンファン投手(現カージナルス)は略式起訴で罰金が科され、KBOリーグは今年1月、両投手にシーズンの半分(72試合)の出場停止処分を下しています。

チーム関係者はもちろん、取材する側もため息が増えています。球場は連日盛り上がっているだけに、水を差されて切ないです。