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2020年7月9日
車種:トヨタ セリカ
型式:TAーZZT231
年式:平成13年式
作業依頼内容:エンジンオイル漏れ修理
前回の続きです。
今回はいよいよ大詰め❗️
まずは前回の続きでタイミングチェーン取付から。
タイミングチェーンはタイミングベルトと異なり、カムシャフトのみを駆動しています。
ですので取り付けは至ってシンプルです👍
右回転のエンジンなら向かって左側にテンショナーが付きますので、チェーンのたわみは左側に来る様に組み付けます。
各合いマークを揃え、エンジンに組み付けます。
新品のチェーンに目印が付いていて、かなり組みやすかったです
今回の作業の本題である「オイル漏れ対策」もしっかり行います💪
ヘッドガスケット部には余計な事はできませんが、矢印の位置に液状ガスケットを仕込んでおきます👍
クランクケース内のブローバイガス圧でオイルがにじみ出てきていたのでされば、この箇所に塗布しておくのはかなり有効だと思います
エンジン周りの部品も組み付けていきます💪
ただその前に折角なのでキレイに洗浄しておきます
まずはタペットカバー。
写真では分かりませんが、内側がシリンダヘッド同様にかなり汚れていましたので、
まずは洗浄液に漬け込んで汚れを落とします❗️
しかし大きすぎて容器に収まらない
という事でプラグホールにソケットを突っ込んでタペットカバー自体を容器にして漬け込みます👍
かなり長時間漬け込みましたが…まだ落ちきっていません💧
そんな酷い汚れには、
ガスケットリムーバーという奥の手を使います
本来は紙ガスケット等の剥離用のケミカルですが、
カーボン汚れなども強力に落としてくれます👍
ただし強力な液剤の様で、素手に付着するとピリピリしてきますから取り扱いには注意ですね💧
気になっていたオイルジェット部もこのタイミングでしっかり洗浄👍
出の悪い箇所は精密ドリルでジェット部を清掃しておきます
コレでタペットカバーの洗浄は完了❗️
タイミングチェーンカバーも同様に洗浄します。
手間は同様でかなり厄介でしたが…割愛します
オイルシールはもちろん新品に交換しておきます❗️
タミングチェーンカバーを取り付け。
いよいよ完成に近づいてきました
取り外しついでにカムシャフトセンサーを交換。
地味なパーツですが壊れるとエンジンがからなくなりますからね。
前回は交換しなかったVVT用のオイルコントロールバルブも新品に交換します👍
次はタペットカバーに戻り、
結晶塗装を行います❗️
まずはしっかり脱脂し、塗料が余計な所まで付着しない様にマスキング。
専用の塗料を吹き付け、オーブンで指定の温度で熱します。
良い感じに塗装が縮み結晶塗装の完成です
作業事に取り外したPCVバルブは新品に交換。
クランクケースに吹き抜けた「ブローバイガス」を吸気側に戻す量(タイミング?)を調整するバルブですが、稀にこの部品の影響でエンジン不調なんて事もあるんです💧
本来の取り付けボルトは普通の六角ボルトなのですが、
折角なのでステンレスのヘックスボルトで取付け
自己満足ですがこの方が高級感アップ?
取り外していたインジェクターも洗浄から帰ってきています👍
元通りに組み付けていきます。
スロットルバルブも取り付け前に清掃しておきます❗️
特にISCV(アイドルスピードコントロールバルブ)の汚れが酷く、動きも若干悪くなっていましたので、
しっかり清掃しておきます。
各ホース類も取り付け。
写真の様なシリコンホースも年数で劣化してくるケースもありますので、古くなったところは交換しておきます。
一通り組み終わったら、オイル類を充填。
エンジン冷却水の充填時はこの様にタンクを上方に移動しておいてから補水&エアー抜きを行う必要があるんです。
このクルマ特有の事情です💧
そしていよいよ完成です❗️
緊張の始動ですが…
一発始動
なかなか伝わらない事ですが…
サイコーに気持ち良い瞬間です👍
一時間程エンジンを回してオイル漏れや冷却水漏れのチェック。
今回の本題であるオイル漏れも解消できた様です
約2ヶ月とかなり長期化しましたが、コレで完成です
今回の本題はあくまで「オイル漏れ修理」でしたので、そこだけで済ましておけば納期は一週間程度だったと思います。
費用も恐らく1/3程度で済んだしょうから、
過剰整備なんじゃないの?
と思われる方も結構いるんだと思います。
もちろん、壊れていない部品を交換するというのはもったいないという側面もありますが、
「壊れてからでは遅い部品」というのもあります
例えばタイミングチェーンがちぎれてから交換に来られたら確実にインテーク&エキゾーストバルブ類は交換せざる得ないですから、
もう一度シリンダヘッドを降ろす必要が出ます
他にも
「一緒に交換しておいた方がお得」という箇所もあり、
例えばカムポジションセンサーは、今回はついでで交換していますから部品代の7000円程度ですんですますが、壊れたかどうかを診断した後に部品を分解していって交換するという工程になりますから、
多分3倍くらいの費用は掛かってくると思います💧
バキュームホース類のトラブルだと診断機では絶対に答えは出ない割に部品代はかなり安いので、何十倍も費用が掛かっちゃうでしょうね
反面、後からの方がお得なケースもあり
今回は交換していない「イグニッションコイル」などは、部品代が合計で4万円程度かかるのに対して後から行っても工賃はかなり安いんです👍
診断も割とシンプルに答えが出てくれますので、
具体的に不調が起こってから修理した方がお得です
クルマは部品の集合体
新車時から各部品は徐々に悪くなっていくものです。
どこの家庭にでもある様な蛍光灯が10年で光らなくなったら
この蛍光灯は不良品だ!
なんて言いますか?
今使ってるスマホが10年もたなかったら
このメーカーはダメだ!
なんて言いますか?
ですので、10年・10万kmを過ぎた車というのは
全ての部品がいつ壊れてもおかしく無い
と思っておいた方が正しいと思いますよ。
(実際は部品によりますが)
そして部分的にも交換が終わった箇所に関しては、
新車と同様となります👍
だからと言って「全て交換」で無くても良いと思いますが、
かかる費用とリスクのバランス
を理解して、賢く愛車と付き合っていきたいですね
ありがとうございました!
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愛知県安城市和泉町大海古3-12
くるまの修理屋さんTOOLBOX
TEL:0566-55-4015
E-mail:muro.gnomise@gmail.com
URL:http://www.muro-gnomise.com/
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