2017年2月20日
車種:エスティマ
型式:DBA-ACR55W
年式:平成18年式
作業依頼内容:エンジン異音修理

前回の続きです。

今回は降ろしたエンジンから補器類を新しいエンジンに移植します。


しっかり手入れをされていても、やはり10年目のエンジンは色々と問題がありそう・・・


今回はリビルトエンジンに載せ替えます。
当店に到着の姿はこの状態。
このエンジンに古いエンジンからの部品を取り付けしていきます!


燃料を噴射するインジェクターは今回取り外しついでに洗浄に出します。
後々作業するとなると取外しの工賃も馬鹿になりませんからね♪


エキゾーストマニホールドの遮熱板を取り外します。

しかし、予想通りに錆びついて固着・・・
潤滑剤やバーナー等で頑張ってみましたがやはり外れず。

諦めて折ってしまいます・・・


ミッションも移植します。
コチラは10万km程度前に一度載せ替えているとの事でしたので、CVTフルードとオイルシールのみ交換してそのまま載せ替えです。


クランクシャフトの端面にドライブプレートを取り付けしますが、このエンジンの場合は取付け穴がエンジン内部まで貫通しています。
普通にボルトで取付けするとオイル漏れを起こしますので、


シール性の高い緩み止め剤を使用してボルトを取り付けします。


ボルトの締め付けはトルクレンチでしっかり合わせておきます。


エンジンとミッションをドッキング!
ココから細かい部品を取り付けしていきます。


クランク&カムシャフトセンサーは後々のトラブルと考え新品に交換します。
回転系のセンサートラブルはエンジン始動に問題が出る可能性が高いので、走行距離を踏まえ交換しておきます。
VVT機構のオイルコントロールバルブも交換しておきます。


エンジンの熱で配線がカチカチになり、カプラーなどが破損し始めているエンジンハーネスもお客さんにお願いして交換させていただきました。


その他センサー類も元通りに取付け。


新しいハーネスを組み付けます。
まだクセが付いていないので、使用済みと比べると逆に組みづらいんです。


スロットルバルブもついでに清掃♪


ゴムホース類もあちこちでヒビが。
状況に合わせて新品に交換します。


洗浄に出していたインジェクターも帰ってきました!

フィルターやパッキン類も新調。これで安心ですね。


ゴム部にヒビが入っていた為、クランクプーリーも交換しておきます。


インテーク側は完成。


ヒーターホースのジョイント部も新品に交換。
ココが割れて走行不能になるケースも少なくないんです。


ホース類の交換も一通り完成♪

最後の問題のエキゾースト側。


まずは折れたボルトを直します。



細いドリルから順番に穴を大きくしていきます。


おおまかに古いボルトが削れたら、残りはタップでねじ山を修正しながら除去します。

新しいボルトを取付ける際はかじり防止でグリースを塗布しておきます。


これでエンジンを載せる準備はOKです!

イメージ的にはエンジンの載せ降ろしの方が大変そうに思ってしまいますが、実はこの補器類の移植の方が作業時間は掛かるんです。
まぁ何も考えずに取り付けしてしまえば簡単なんでしょうけどね(笑)

次回は車両側の作業です。

次回に続く。


 
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