締めは「地衣類・粘菌・その他」です。
地衣類とは「体内に藻類を共生させた菌類」のことです。菌類は藻類に安定した居場所を与え、藻類は菌類に光合成産物を与えています。コケ植物に似た外見をしていますが、全く別の生き物です。葉緑体が無いので植物とは異なる色合いをしています。ウメノキゴケやリトマスゴケ、サルオガセなどが有名です。
粘菌とは「多細胞性の子実体を作る、アメーバのような単細胞生物」の総称です。大昔は菌類に分類されていましたが、その後の研究で動物・植物・菌のどれでもないこと、いくつかの分類群を包括していることが分かりました。流動するので数時間後に見るといなくなっていることがあります。変形菌のモジホコリやムラサキホコリ、細胞性粘菌のタマホコリカビが有名です。
白い毛のような謎の菌。たぶん菌類だが、これは子実体なのだろうか。
地衣類。斜面に生えているがヤリノホゴケっぽい。
地衣類の色は共生する藻類由来なので、コケ植物(写真中央)とは色味が異なる。緑藻と共生するものは黄緑~緑白色。
地衣類。サクラの木に着生していていてもウメノキゴケ。
粘菌。クモノスホコリ辺りの未熟な子実体。
地衣類に関しては苔プランターで細々と維持できています。粘菌の長期間培養は難しいのですが、ダンゴムシのプラケースに入れてみたいです。