
2012年12月26日朝10時ごろ、ムルマンスク州を縦断する幹線道路M-18の路上で、セブンサミッター(7大陸最高峰登頂者)でもある日本人冒険家・渡辺大剛さんが自転車旅路中に交通事故で他界されてから、2022年で10年経ちました。
2013年9月初めに事故地点に慰霊碑設置、ご遺族をお呼びして、そこからムルマンスクまでサイクリスト達によるメモリアルツーリングを開催しました。

当時のことをまだ覚えてくれているムルマンチャーネやロシアの方々は結構いて、M-18通行がてらに慰霊碑に立ち寄り画像と共にメッセを時々戴きます。
こんな画像つきメッセが。
▼クザフコフさん(モンチェゴルスク市在住)からのメッセ
「見つけたぞ!知らずに4年も通過してたなんて。日本のサイクリストの慰霊碑だ・・・。ゼレノボルスキー。M-18北方向に1127km+20m地点、道路から7m離れたところにあった。」

▼カルポワさん(サンクトペテルブルグ市在住)からのメッセ
「こんにちは!もう随分この悲劇を知ってるわ。何も変えられなくてとても残念。渡辺大剛は私達の心の中にいるわ!」

▼リパトニコフさん(カンダラクシャ市在住)からの返信
「毎年慰霊碑参りに行ってるよ(写真は2020年撮影)。」

大雪に埋まっているよく見えない期間も勿論有るんですが、雪がない間はこのようにお供え物(ぬいぐるみ?)もたくさん置かれています。
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2022年で10周年になりましたので、弊NPO法人「ムルマンスクの中の日本」は周年行事「Харухиса Ватанабэ - 10 лет (渡辺大剛・あれから10年)」を開催致しました。ムルマンスク州内3都市(カンダラクシャ市、オレネゴルスク市、ムルマンスク市)で写真展をリレー開催。写真展初日2日は彼の生い立ちや業績、ご遺族・ご友人などのインタビューを交えたドキュメンタリービデオを公開。また日本文化の普及活動も致しました。
詳細は追ってご紹介します。

新型コロナが猛威を振るい、収まりつつあるところにウクライナ侵攻。
この大ハプニングのためか、キャンセルになったコンサートが結構ありました。
先ず毎年開催されているムルマンスク市創設記念日。いつもは終盤は旬の有名アーティストのコンサートで盛り上がります。
でも昨年はそれがありませんでした。丁度その頃に退社して通りかかったんで見てみたら、まるでカラオケ大会(?)の様子で、盛り上がりイマイチでした。経費削減?!
その大ハプニング期間、4組の有名アーティストのコンサートがキャンセルされました。
皆さんご存知か分かりませんが列挙しますと、
ズィヴェルト(Zivert)・・・ハスキーヴォイスが魅力、2017年デビューのダンスポップアーティスト。
エゴール・クリード(Егор Крид)・・・HIPHOPで有名なブラックスター社からデビューした甘いマスクのアーティスト。
バスタ(Баста)・・・実業家でもあるラッパー。
ルーキ・ヴェルフ!(Руки вверх!)・・・2000年代前半にスーパーヒットを飛ばした2人組ユニット。

ズィヴェルトは2度キャンセル。1度目は新型コロナで興行制限を受けたためで、2度目は自身が罹ったため。ファンは2020年から彼女のコンサートを心待ちにしていました。
ルーキ・ヴェルフ!は、昨年3月18日に一度予定されてましたが、5月13日に延期、そしてキャンセル。
バスタは、2020年3月に一度予定されてましたが、10月に延期、そしてキャンセル。
エゴール・クリードにいたっては、2016年から予定していましたが、何度も何度も延期を繰り返し、最近は「私と私のチームの手に負えない理由」により、2022 年 11 月 6 日に予定されていたコンサートはキャンセルされました。
更にタチが悪いことに、この一連のコンサートドタキャンで会場側は、チケットの返金を断固として拒否しているのです。購入したファンの皆さん泣き寝入り。SNSにはドタキャンアーティストへの罵詈雑言と嗚咽メッセの嵐。
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なので・・・・今回も非常に心配されてはいました。
でも2月12日当日、ちゃんと来てくれました!
国民的ロックグループ・ズヴェーリ(Звери)は2000年から音楽活動しています。
今回は20周年記念ツアー。新型コロナなどで邪魔されたので、今年の開催となったようです。
親子2世代でファンという家庭も多いらしいです。
「До скорой встречи(また近いうちに)」「Всё, что касается(僕らに関わること全て)」「Я с тобой(君と一緒。※ロシア語研究で知られる沼野恭子先生が担当された番組「NHKロシア語会話」のエンディングだったかオープニングだったかで使用されたこともあります)」などが代表曲。
MVで繰り広げられるラブコミカルストーリーと共に世の女性たちのハートを掴んだばかりか、同性にも共感されています。
更にVoのローマは当日ムルマンスク市公認オリジナルTシャツを着て登場。ムルマンチャーネの心をしっかり掴みました。
▼コンサートの模様。全曲お馴染みだったため、リスナーはずっと一緒に口ずさんでたとか。
▼MV「Я с тобой(君と一緒)」
▼MV「До скорой встречи(また近いうちに)」
国際女性デーである3月8日には、ポリーナ・ガガーリナが(Полина Гагарина)来ムルするそうで、いま街中やSNSでよく広告を見かけます。
ポリーナ・ガガーリナはユーロヴィジョンで準優勝を獲得した経験を持つ、実力派アーティスト。
彼女はドタキャンせず、ムルマンチャーネの期待に応えてくれるでしょうか?!

ソビエト時代を髣髴とさせるその外観と内装。
当地へ一度は足をお運びになったことがある方、またソ連懐古趣味がおありの方には、ジワリ来ることでしょう。
現在のムルマンスク空港です。


その我らがムルマンスク空港が、2025年にリニューアルオープンするそうです。
そのイメージ図がニュースに出たのでご紹介」。
▼空港ビル外観。イカスじゃないですか・・・・ロストフやアドレルの空港を思い出します。

▼空港ビル前の駐車エリア。広々整然としています。素晴らしいじゃないですか・・・。大雪と違法駐車でカオスにならないのでしょうか・・・。

▼空港ビル内の様子。マジですか?!もうモスクワの空港思い出しちゃいます。一気に都会感・・・。

▼空港ターミナルの様子。これはもう、南の大都会の空港ターミナルそのもの!

今夏、ターミナル建設の請負業者を選定し、建設に 40 億ルーブル以上が割り当てられたそう。
空港再建により、空港受入能力が向上し、最新レベルのセキュリティが提供され、乗客サービスの質と手荷物処理の速度が向上するそうです。
期待してまっす。
でも・・・えっ?・・・あれ?
ムルマンスク市内のバス停の暖房の件は・・・・?まだ肌寒いんだけど?
どうして極寒の地なのに、暖房が利かなくて、ドアが無くて、脚部から暖房の風が外に抜ける構造の待合室を購入した?
実際は・・・なんか一応働いているみたいなんだけど、ニット帽を取れば上部から弱~~~い放射熱を感じるような、感じないような。
頼んますよ~、暖房強くしてくださいな~。

ムルマンスクの天文学者ヴィクトル・エヴゲーニエヴィチ・トゥロシェンコフ氏が、2023年1月31日に逝去されました。享年60歳でした。
トゥルシェンコフ氏は1962年6月7日、ウクライナのヴィーンヌィツャ州生まれの天文学者。彼がこよなく愛した詩人プーシキンの生年月日と1日違いであることを非常に誇りに思い、また詩人でもありました。
幼少の頃から天文学が好きでしたが、先天性の重い病気を患っていて、彼の運命は常に困難の中にありました。彼のライフワークは主に太陽であり、晴れれば毎日太陽を観察し、研究を続けられました。 そして、現代のようにオーロラ出現予報が精密且つスマホで手軽に入手できる時代じゃなかった頃から独自に研究し、そしてオーロラ出現確率が高いと算出された日には、自宅近くの丘に登り写真に収めるという日々を過ごされていました。
地元の単科大学や学校で天文学を教えたり、子ども天文教室「アルタイル」と地元の天文サークル「オリオン」を創設し愛好家らと共に活動。また全ロシア天文測地学協会ムルマンスク支部の支部長も勤められました。
若干の日本人(留学生や日本語教師の皆さん)とも交流があり、「天文おじさん」「詩吟おじさん」と言って親しんでいました。
また2000年代には、某雑誌の企画で日本のプラネタリウムクリエイター大平貴之氏と対談されたこともありました。
トゥロシェンコフ氏については、弊ブログでも取り上げさせてもらったことがあります。
ムルマンスク州に大火球落下(2014年4月21日付)
https://blog.goo.ne.jp/murmansk/e/811a65194f59846a564c727a273ae3ca
海外旅行者のバイブル「地球の歩き方 ロシア編」中の「ムールマンスク」ページで掲載されているオーロラ写真(2016-2017年版にはその写真があります。今はどうなのかな?)は、彼の作品です。
その節は大変お世話になりました。
現地時間2月4日正午に葬儀です。参列してきます。天国で安らかに。合掌。
▼青少年図書館で開催されたオーロラ写真展で在りし日のトゥロシェンコフ氏(2017年4月12日付)

毎年の伝統行事「クレシェーニエ・ゴスポドゥネ(Крещение Господне)」が、1月18~19日にムルマンスク市北部にあるセミョーノフスコエ湖で開催されました。
神の洗礼の日、とでも訳しましょうか。
以前弊ブログでも何度か取り上げてきました。
分厚く凍てついた湖の氷を切ってスペースを作り、そこで行水するのです。
どうしてそこで行水することが神の洗礼に関係するのかというと、ゲローエフ・セヴェロモルツェフ幹線道路を挟みこの湖の反対側にドーンと

スパス・ナ・ヴァダフ聖堂(Церковь Спас на Водах)が鎮座しているからだとか。
現在は、この聖堂の隣に別の聖堂を建設中。この乱世、もうトニカクホントに ネ申 束頁 み・・・といったところでしょうか。
先ずは司祭による洗礼式。そして参加者は、女性は湖畔にある木造小屋(セイウチの家、という名前らしい)で、男性は近くの仮設テントで水着に着替えます。その後、このクソ寒い中、軽く泳いだり行水したり、そして十字を切ってキリストに祈りを捧げます。毎回驚きますが、参加者の皆さん、水温がプラス数度程度の温度なんだけど、躊躇なく入れるんですよね。行水後は各着替え室に戻り、暖を取りながら着替えます。
ビデオ中、最後に行水している男性はムルマンスク州知事、アンドレイ・チビス氏です。

バスに乗って職場へ向かうとき、いろいろなイベントカーに会います。
昨今ならVだのZだのあしらったバスが多いですが、たまに姉妹都市関係アピールカーに搭乗することもあります。
そのバスにたまたま乗って内装を見回し、その都市の市旗を見ていました。
確か11だったか12だったかあった筈が、白いシールで覆われた旗がありました。
うちに帰ってwikipediaを見たところ、
ムルマンスク市と姉妹都市関係にある国際都市
1) ルレオ(スウェーデン) 1972年3月26日~
2) トロムソ(ノルウェー) 1972年7月10日~
3) ヴァドソー(ノルウェー) 1973年4月30日~
4) ジャクソンビル(米国) 1975年7月14日~
5) フローニンゲン(オランダ) 1989年6月20日~
6) アークレイリー(アイスランド) 1994年10月14日~
7) アランヤ(トルコ) 2014年2月17日~
8) ミンスク(ベラルーシ) 2014年8月21日~※1995年6月30日まではパートナー都市関係だった。
9) ハルビン(中国) 2015年10月16日~
ムルマンスク市とパートナー都市関係にある国際都市
1) クックスハーフェン(ドイツ) 2004年8月14日~
2) ドゥアルヌネー(フランス) 2006年6月8日~
3) ゴメリ(ベラルーシ) 2009年8月5日~
やっぱり減っていました。そしてこのようなことが書かれていました。
「ポーランドのシュチェチン市は、1993年から2022年2月28日まで姉妹都市関係だった。」
「フィンランドのロバニエミ市は、1962年4月23日から2022年3月まで姉妹都市関係だった。」
2022年2月24日に露によるウクライナ侵攻のため関係を打ち切ったそうです。
ムルマンスク市は州内唯一、ポーランドの都市と関係締結していた都市でした。
ムルマンスク州内の他都市と姉妹都市関係を締結している欧州の都市は変更がないため、静観と言ったところでしょうか。
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またムルマンスク市にはノルウェー領事館分室とスウェーデン領事館分室もありましたが、2022年2月24日に露によるウクライナ侵攻のため、閉鎖したようです。
悲しい事態ですね。

ちょっと有り得ないアクシデントが起こりました。
正月休み明けの1月9日。
ムルマンスク鉄道駅に飾ってあったクリスマスツリーが強風に煽られ、しかもあらぬ方向に回転して倒れ、下から階段で上がって来た通行人2人に直撃。怪我を負わせました。ビデオをご覧下さい。

冬にはすっかりキーンと冷える北極圏最大都市ムルマンスク市に、こんな建物が登場しました。
政府が大奮発して市中心地区のバス停に配置した、暖房機つきの待合室です。
中に入ると天井に設置されている熱放射装置のお蔭で、室内が暖まる仕組みです。
極寒の地にようやく登場と、ムルマンチャーネが大喜び。
ところがこれがちょっとプロブレムな話題になっています。
プロブレムその1。12月中に登場したのですが、暖房が運転されません。
一度「12月29日から運転開始」という知らせを受けましたが、全く運転の気配がありません。
そのあと「1月25日から運転開始」という知らせが。本当なんだかどうだか。
バスに入ったときにフワッと感じる嬉しい温かさ、早く来て欲しいです。
プロブレムその2。一戸440万ルーブル
これは市中心地のマンションで、そこそこいい部屋が1室買える値段に相当します。
詳細が開示されていないようで、現在検察と調査委員会がこの内訳を調べているとか。
私が見かけただけでも、上下線合計12戸は確認できました。
政府ったらこの時期になかなかの太っ腹ですね。さあ、計算してみましょ~う。
プロブレムその3。そしてバス料金が2月1日から施行され、35→40ルーブルと値上がりします・・・。
SNSでは
「も少し安くて手頃なモデルは他にあるのに見え張って一番高いの選んでおいて、暖房費賄えなくなったから、バス代値上げしてそれに充てるんかーい。」
「少なくとも夏までに稼動して欲しい。今年もまた暑い夏になりそうだから。」
など、怒りの声が溢れています。
●上の写真は市中心にある「ピャーチウグロフ」バス停。暖房が利かないバス待合室が建っています。設置工事の段階から見てたんですが、古い建造物を除去し、電気系統を敷設するためなどで地面を堀って、配筋してセメント流して基礎工事したあと、またそこ掘り返してたんですよね。何やってんだか・・・。それから写真手前は、数年前にロシアで流行ったマスコット「ジュドゥン(Ждун)」、欧州のデザイナーが考案したもの。長い行列で待つ羽目になっても、世の中の不条理に遭っても只々待ち続ける、恰幅の良さと肌のたるみが目立つロシアのおばあちゃんをゾウアザラシに見立てたらしい。現在ムルマンチャーネは老若男女皆、ジュドゥンのように暖房を待っています。
年末年始そして現在は-5℃~-13℃ぐらいの比較的マイルドな気温でしたが、1月の7~8日にかけて大寒波が来て、ムルマンスク市中心部の気温がマイナス21度まで下がりました。ちょっと風も強かったので、顔が痺れましたね~。
1月11日はムルマンスク市で初日の出でした。とはいっても、初日はお昼頃に26分顔を出すだけです。しかも今回は地平線に長い雲が横たわっていて、市内で最も高い山に行っても、太陽面を拝むことはできなかったそうです。でも12月2日からずっと太陽を見てなかったので、久しぶりの橙白色の眩い光に市民はうっとりしていました。これから明るい時間がどんどん長くなっていきます。私は21日昼に街中の高台から太陽面を拝むことができました。やっぱりホッとしますよね。
▼毎年市内の高い山で開催されている初日の出観望。裸成分が少々ありますが、寒風に晒されながら日光浴しているだけで平常運転なので、ご心配なきよう。

新年明けましておめでとうございます。
ムルマンスクにずっとおりましたがひどく多忙で、長々と更新できずにおりました。
如何お過ごしでしょうか。
ムルマンスク州のあちこちで12月中旬頃からクリスマスツリーが設置&ライトアップされました。
▼ムルマンスク市でのクリスマスツリー点灯イベントの様子
ムルマンスク州各地のクリスマスツリーの様子です(画像をクリックすると大きくなります)。
















