いつもの通り、月初め、老妻が小学館の雑誌『サライ』を持って来ました。「『十字語判断』が出来たから、葉書を寄越せ」というわけです。葉書に宛名と裏面に答えを書くように印刷したものを、私がいつも数十枚用意しているのです。

 

 老妻の用件はそれだけだったのですが、置いていった『サライ』をぺらぺらめくって、「詩歌の品格ー藤原正彦」の「第18回ーすみれの花咲く頃 白井鐵造」にぶっつかりました。そして、それを口ずさみながら、「えっ?」

 

  今も心奮(ふる)う

  忘れな君 我らの恋

  すみれの花咲く頃

 

 恥ずかしながら(国語の教師でありながら)、「忘れな君」の意味がよく分かりませんでした。もっと言えば、この「な」がわからなかったのです。

 

 実は、「な」については、先日來、何度も拘ってきていました。葛原しげるの「な」など。

 

 そこで、国立国語研究所の「問い合わせ」メールにこの「忘れな君」の「な」のご教示をお願いしました。

 

 まだ、答えが返って来ていません。一方で、いろいろ本を調べてみましたが、やはりよくわかりません。

 

 老妻にこのことを告げると、「いろいろ種がつきなくていいですね」と。

 

 藤原正彦流に言うと「嘲笑」で終っています。

 

 この結果がわかると、また何かこのブログで書けるかもしれません。「バカなことを」と笑って見ていてください。