入試シーズンが始まりました。早速の今日、毎日新聞は「神戸学院大入試でミス」との見出し、次のような記事を載せています。

 

 「神戸学院大(神戸市)は、1月31日に実施した一般入試A日程の『日本史』(受験者391人)で出題ミスが1ヵ所見つかった、と3日発表した。明治から大正期の政治に関し、解答を4択で選ぶ設問で正解が二つあった。いずれかを選んだ受験者を正解扱いとする。合格発表は今月14日。」


 今シーズンの「無理題」第一号でしょうか。


 「無理題」は、「正解が二つ以上ある場合、そのいずれをも正解として認める」というのをその解決法としていますから、この大学の処置については当然のことと考えますが、その前に、「この二つの正解を前にして、どちらをマークしようかと悩んだ受験生のタイムロスはどうしてくれるのか」という大切な問題があります。


 「無理題」は出題してはならないのです。出題された限り、どんな解決法も公平に事後処理はできないということを、大学の関係者は肝に銘じて下さい。


 話は変わりますが、センターの国語問題、私は「古文」の「問6」について、このブログで指摘しましたが、「漢文」について、受験の専門家や、東京大学の文科三類の学生など、何人もその悪問の理由をブログその他で指摘しているようです。


 メールを呉れたのは、この4月東京大学文学部中国文学科に進学予定の一人でした。漢文については素人なので、仲間がいますよと返信しておきましたが、若い、将来国語教師たらんとする学生や教師連中が、本気で「無理題」を指摘し始めていることに大きな喜びを感じています。


 「老兵は消え去るのみ」という感懐も抱く、楽しい、今日「立春」の一日でした。