ネットで「無理題」を検索すると、9000000以上の数が出て参ります。勿論それを全て見るわけにはいかないので、最初の50件ほどを時に検索します。勿論「無理題」は殆どなく、「無理」の項目ばかりですが。先日次のような項目を見つけ「おや」と思いました。


 「掛け算の順序問題について(山のように追記あり)」


 私は、2010・11・16のブログに「3分の1㍑の牛乳ーそれをつくれますか」を書きました。孫の小6の参観授業に参加して疑問を持ったものです。教科書会社にも質問いたしました。あれはどうなったのかな。こんな問題にひっかかることが多いのです。


 今日の問題は、こんな問題です。


 「リンゴが3個置かれた皿が5枚ある。リンゴは全部で何個か」


   3×5=15  答え 15個


 ところが、この問題で、


   5×3=15  答え 15個


 と書いたら正解にならないというのがこのネットの問題提起なのです。


 このネットの書き手は「どちらの順に書いても無条件に正しい」と主張しますが、これについて、1852件の追記が寄せられたそうです。

 面白いですね。私はどちらも正しいと考えますが、どうでしょうか。「無理題」を考えている身としては、この問題で一方だけを正解とするのはけしからんというところでしょうか。


 ただ、「皿が5枚あり、それぞれリンゴが3個ずつ置かれている。リンゴは全部で何個あるか。」という問題文だと先生方はどう考えるのだろうか、それだと日本語の問題かななどとあれこれ考えてしまいました。



 たまたま朝日新聞の7月10日(日)の書評欄に「かけ算には順序があるのか」(高橋誠 岩波科学ライブラリー)が掲載されました。評者は福岡伸一さん。


 「今、小学校では、『6人に4個ずつミカンを配ると、ミカンは何個必要ですか」という問題に6×4=という式を書くとバツにされてしまうという。『教師用指導書』には、かけ算の式の順序を教えるように、と明記されているのだ。」


 「しかし、と著者(高橋誠)は食い下がる、遡れば、エジプトの記述には人数が先にくるかけ算があり、そもそも人間の思考の始まりは6人×4個的なものだったのではないか。」


 皆さんはどうお考えでしょうか。自分の意見はともかく、こんな本も読んでみたいと思いませんか。「思想史的な問いかけ、なのだ」そうですよ。


 早速、図書室の担当の先生にこの本を買ってくださいと申し出ておきました。楽しみです。