「節電」といってやかましいが何を節電すればいいか、「経済成長」と「自粛」

との兼ね合いは相当難しいはずだと勝手に思い、私が若かったとき、既に経済成長は始まっていたが、それでもなかったものは何かと酒を飲んだ頭で必死に考え、毎日新聞の「みんなの広場」に投稿いたしました。400字足らずだから、言いたいことだけ書けばいいのですから簡単です。皆様も思っていることをどうぞということで。


             深夜の節電 まずテレビ局から

 福島第一原発事故に加え、浜岡原発も停止した。そのため、今年の夏は全国的に電力が不足し、経済活動がままならなくなると心配されている。

 そこで三つの節電策を提案する。一つはテレビの深夜放送をやめたらどうだろうか。以前は、午後11時過ぎに最後の音楽が流れ、放送は終わった。一日のけじめとして本当によいことだったが、いつの間にか深夜放送が始まった。深夜放送はどうしても必要だろうか。

 二つ目は自動販売機の時間制限である。これも午後11時ごろから午前6時ごろまで使用できなくなってもよいと思う。三つ目は一晩中営業しているコンビニだ。これも同様に深夜から早朝まで閉店すればいい。

 これらは戦後の経済成長期にはなかったものだ。このご時世、これらがなくても何とかやっていけると思っている国民は少なくないと思う。三つの節電策のうち、何から始めるかといえば、テレビ局が率先垂範すべきだろう。メディアの影響は大きいのだから。


 6月8日の毎日新聞朝刊に掲載されました。今読んでも味もそっけもない、ただ、思っていることを書いているだけ。老妻にも投稿したことを隠していたのに、ある日、関係者がら何日に掲載するからという連絡が来、ばれてしましました。


 ただ、これを書いたとき、次の三つのことを頭に浮かべていました。


 「あの戦争中から戦後すぐのころを思い起こすと、たいていのことは我慢できるよ。『贅沢は敵』などと言ってね。(「私の独白」)


 「最後に、もういい加減、テレビでおかしなメッセージを何度も流すのをやめないか。 

 ガンバロウ、ガンバロウって、何をガンバルンダ? 出演している者は全員作業着に着替えて瓦礫か泥を両手にかかえて、言い直したらどうだ。綺麗な格好して嘘っぽくないか?」(伊集院 静 『それがどうした』より)


 「『ビジネス・アズユージュアル(何ごともふだんのとおり)』ーあのイギリスのチャーチルの言葉。 『そんな遠い国の昔の話を持ち出されても日本では通用しないよ』とお思いの方もいるだろう。だが国難に臨んで力を発揮するのは、悲壮感にあふれた自粛ムードよりも、『何ごともふだんのとおりに』という考えの方ではないだろうか。」

(広瀬升彦 『ビジネス・アズユージュアル』より)


 「さりげなく、ひたむきに」被災者にエールを送れたらと思っていました。