3年生を担当して、最初の模擬試験の前には、必ず注意を与えます。

 1、必ず漢文・古文・小説・評論という順序で解くこと

  (これは、与えられた問題文と逆の順序です)

 2、絶対に意味のないマークをしないこと

   (本気で受けろということでしょうか。マークだと時間がないという理由で、何も考   

  えずにマークする輩がいます。これで、正解になると自分の実力を間違えてしま

  います。) 

 3、問題文に思考の跡を残せ。

   (会話記号などの始まりと終わりを鉛筆で結ぶとか、文の切れ目に斜線を引くと

  か、日ごろやっている解き方を鉛筆で本文にできるだけ書き残せということで

  す。)

 4、選択肢について、誤肢と▽肢と○肢とを残すこと

   (自己採点の必要上、○肢だけは残していますが)


  こういう指導をして、試験後問題文の提出を求めたりします。


 「模擬試験で、いい点をとるな。できるだけ間違えろ。そして、きちっと後始末をすること」


 これが、私の模擬試験の受け方の指導です。


 そして、かならす、付け加えます。私の友達(そんなことはありませんが)である元楽天の野村監督は「勝ちに理なし、負けに理あり」と言った。「マークの場合、どうして正解なのかなかなかわからない。が、なぜ間違ったかは解明できる」と。


 先日、「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会委員長」に畑村洋太郎氏が任命されました。


 その後の授業の始めにそれを紹介して、「この先生の専攻は『失敗学』だよ」と伝えたら、どっときました。こいつら少しはわかったのかなあと思った次第です。


 「『正しい』と『誤る』」、「正しさの度合いはどうか」、「間違いの根拠は?」など、「無理題」を取り上げると、果てしもなくこんな問題にぶっつかります。それにひたすら向き合ってきたと言えるかもしれません。


 それが、こんな指導法になったのでしょうか。


 このブログの読者には国語の若い教員が多いと聞いています。こんな指導法はいかがかと思って書きました。