先週月曜日、私たち、同じ高校に学んだ連中の喜寿の会が催されました。総勢、93名、,楽しい半日でした。


 実は、私たちの学校は幻の高校なのです。たった4年間で消滅いたしました。広島県の場合、たった1年間で消滅した高校はいくつもあります。それは、戦後の教育制度の改革と、呉軍政部との指示のずれが引き起こしたものです。ただ、その一年だけの新制高校は、母体を旧制中学旧制女学校にそれぞれ持っていました。だから、新制高校とはいっても、旧制中学旧制女学校の延長でした。


 ところが私が学んだ新制高校は新しい戦後の教育制度と、進駐軍の強い指導が生み出したものでした。それがたった四年で消滅してしまいました。全国でも珍しい例です。恐らく数例しかないでしょう。


 ただ、この仲間と過ごした三年間は戦後、第一回の学校五日制の時でした。三年間、五日制を満喫しました。クラブ活動に生徒会活動に没頭しました。素晴らしい日々でした。こういう青春があったということを喜寿の会で再認識しました。


 私は、この喜寿の会で、十分だけ話をさせてやるという幹事の連絡を受けました。まさか十分で何が話せましょう。


 二つのエピソードを骨子にすると決めました。明日と明後日にそれを書きます。


 戦後も遠くなりました。若い者にこんなこともあったとぜひ言い残しておきたいと思うこともあります。


 皇后様と同級生です。お言葉一つ一つに共感しています。皇后様も痛感なさっていらっしゃるでしょう。どれだけ伝えられるかと。