私の家の南に、丁度サッカー場ぐらいの池があります。その水位を測るために杭が五本沈められていました。池の底から、少しずつ斜めに沈められています。


 今年の夏は、ほとんど雨がありませんでした。まさしく、晴れの国でした。五本の杭が全部姿を見せていました。


 それから、少し雨。


 今日見るともっとも低い二本が水没して、三本だけが水面に見えていました。やはり、池には水が必要かなと、ホッとしました。


 水鳥が四羽姿を見せていました。これから、冬中ここで過ごします。来年の春いなくなるときには何羽になっているのでしょう。


 去年は十二羽になっていましたが。


 今日の新聞で、歌人河野裕子さんを偲ぶ会に1100人が集まったとありました。


 この歌人のことは最近気になっていました。私が見たのは、いろいろな雑誌など、その断片に過ぎませんが、口語体の歌で、その絶唱と呼ぶべき歌に感動していました。


 今日も、同じ新聞の「詩歌の森へ」欄で「絶筆十一首」が載っていました。


   八月に私は死ぬのか朝夕のわかちもわかぬ蝉の声降る


 言いようがありません。心の底からほとばしる言葉のすさまじさ。そして、蝉の声。


 偲ぶ会に参加したかったなと思いました。


 ムック版シリーズ第七巻を買うつもりです。