授業の始め、数分間を「枕」と称して、その日の新聞記事や言葉の問題など、話をします。例えばこんなことをやります。


 黒板に次の歌を書きます。


   冬ながら空より花の散りくるは雲のあなたは春にやあるらむ


 第一問、「現代語訳してみなさい」

 答え、「冬なのに空から花が降ってくるよ。そうすると、雲の向こうはもう春なのであろうよ」


 第二問、「どこが面白いの?」

      「花が降ってくるの?」

 

 ここまで話すと、「花」ではなく「雪」だとわかるものが数人出てきます。


 そこで、この歌の詞書には「雪の降りけるをよみける」とあること、こういう技法を「見立て」ということなどを少し説明します。


 国語のむずかしさを少しでもわかってくれたらという思いです。


 この段階を一つ経ると、次のような歌はかなりのものがわかってくれます。


 次の時間の枕です。


 黒板に次の歌を書きます。


   青春という字を書いて横線の多いことのみなぜか気になる


 第一問 「横線って何?」