僕とエル 3
大学に入ると最初の頃は、高校までとは違い、大学の空気に馴染めなく、夏休み、冬休みなんかは殆ど実家で過ごしていました。地元に帰ると楽しい友達は多いし、飯は旨いし、エルはいるし。
夏になると、エル君のお部屋は直射日光が当たるのでスリムアップエルになります。毎年の事なので別に驚きません。冷たいお水をあげると一気に飲み干します!でも、たまに僕がエルの知らない所から水をちょっとかけるとびっくりしてました♪
冬に帰るとまたころっとおデブちゃん。ストーブの前でゴロゴロ。ん~、やっぱりこっちのエルが好き!僕はよく自分の部屋で一緒に過ごしていました。最初は部屋に入る事を嫌がっていたけど、紐を離すとダッシュではなく僕の部屋の前でストップ!可愛い。部屋で静かにゴロゴロしてるエル。エルの喉のゴロゴロの音は体に負けない大きさなんですよ♪横になってるエルの目をゆっくり目潰しします。そうするとエル君は寝ちゃうんですね~。そして僕の腕の中でおやすみ☆しかし、ある日、したんです。ソファにあれ… たたき出してやりましたね!仕付けはしなくてはね。。
何はともあれ昔から変わらないエル。僕は居なかったんですけど隣の神社に雷が落ちたんです!たまたま父とエルは一緒にそれをベランダから見ていたそうでした!親父が興奮して話していました。
僕が大学時代に家を建て直す事になり、父、母、そしてエル君、他にも飼ってたリスや鳥達はおじさんの工場の敷地にあるプレハブに家が完成するまで住む事になりました。僕はエルが心配でした。家からすら出ないのにプレハブなんかで暮らせるのかなと…
案の定、エル君は暴れ過ぎて男、10年以上生きて虚勢手術をしてしまったんです… 辛いよね、エル。親父はエルのスペースもちゃんと新居に作ってるって!
でもエルがその部屋で過ごす事はありませんでした。
続く
僕とエル 4
エルを見てはドラえもん~とか、豚!たぬき!とか言ってはからってました。冗談抜きで豚~ってバカにするとにゃって嫌そうなふてぶてしい顔をするんです♪それがまた可愛い… 僕は小さい時からエルの肉球を触るのとエルの鼻と自分の鼻をピタってくっつけるのが好きでいつもしてました。たまには濡れてるからティッシュで拭いてあげる。僕が大きくなってからはあんまり引っ掻いたりしなくなってよく膝の上に乗っけてましたね~ でも直ぐ母の所に行きたがる… 母はいつも「こんな猫もういらねやっ!」って言って怒ってたのに… エルにとっても母は母か。
実家が新築になって初めての帰省♪胸を躍らせて帰宅!うわ~新しい家っていいなあ~♪ ん?何か足りない?エルは?……。プレハブでリス君達と住んでるんですって…
猫の一人暮らし…
なんかそんな気はしてたけど… 暴れるから新築の家が…
まあ、気持ちは分からなくもないけど… 母は毎日エル君に餌をあげに行ってるそうです。入院か!僕も母とそのプレハブへ始めて行きました。お風呂はないもののキッチンなんかもあってまあ暮らせるかなといった具合。居ましたね。久々のエル君です。引き戸を開ける前からに゛ゃー!車の音が聞こえるから母が来たと思い泣いたんでしょう。僕はエル君と外でお散歩。
ちなみ確認ですけどエルは犬じゃなくて猫です。。
草を噛んでたり走ったりしてて楽しそう♪自然の猫じゃらしで一緒に遊びました。でも昔より元気がなさそう? まあ一緒に住んでる鳥はいつ喰われるかドキドキだったと思うけど。バイバイの時。またにゃーにゃー!ゴメンよエル!心を鬼にして帰宅。
凄く変な感じですけどまずは時間をかけてと言う事らしく、ちゃんとエルの部屋も新しくある事だし安心してました。僕はいつだったか友達と夜中まで遊んでた帰りにエルに会いたくなって行ってみました。真っ暗だけど車の音に反応したのか、にゃーという声。エルは突然の僕の登場に喜びのスリスリ♪可愛い。一緒にいた友達も同じ気持ちみたいでした。夜中に猫を訪れる若者。変な光景です。
帰る間際はどうして行っちゃうのっていう顔と声。
ゴメンな。
夏の休暇で実家に帰省。
親戚の女の子が構って構ってと騒がしい中実家に到着。僕はいつも帰ると直ぐに仏壇にお線香をあげに行くんですけど、ん?エルがいます!母から帰省前にエルの調子が悪い事は聞いていました。
続く
僕とエル 最終話
エルの好きな事、夜中に冷蔵庫の前で何を貰えるか期待してる時。冬のストーブの前でのゴロゴロ。母が帰って来てダッシュした時。皆に構ってもらえる時。夜中に僕と会った時。
エルの具合が悪い事は帰省する前から聞いていました。病院に車で行って点滴したりしてるって。小さい時たまに車に乗せてお出かけした時があったけど、その時はこれでもかと言う位に暴れたのでどうだったのか心配でした。
久しぶりに会ったエルはいつもの夏とは違ったガリガリな姿で横になっていました。家にエルが居る喜びが少しあったけど、それは直ぐに消えていきました。「あんたの事待ってたんだぁ」母が言いました。少しして僕とエルは二人きりになりました。
横になってるエルの横になる僕。こうしてるといつもと変わらない感じ。毛をとかしてあげようとブラシで撫でてあげました。しかし何回とかしても抜けるばかり。毛の生え変わりではない事は直ぐに分かりました。今度は水をあげます。ペロペロ舐めるエル。少し経つとそれまで飲んでいた水を吐き出してしまい、母が来てあんまり飲ませるなとの事。エルが吐く為に辺りは新聞紙でいっぱい。水すらちゃんと飲めないエル…
また横になります。
何したのやエル?なしてこだい元気ないの?
エルはおとなしく寝てるだけです。猫だから話しが出来ないから…涙が止まらない。
元気になってほしくて猫じゃらしでいたずらすると、ちょこちょこ手を出すエル。まだまだ元気だ。一緒に遊びました。僕が小さい時からこうしていっつも遊んでました。今はただ力が弱いだけ。ただそれだけ…
僕が東京に戻って少しして、朝母から電話がありました。エルが死んだ。何言ってるの?「なんで?」「なんでって言ったって仕方ないべした。」
母が言うにはエルが亡くなった日に父が飲んで帰ってきたらしく、エルの事を知ったら、「かわいそうに、もう二度と飼わねは」と言って母が驚く程号泣したそうです。僕も泣きました。でも見てないから実感がない。最期を知らない。
でも、
あんたの事待ってたんだぁ
エル。今年の夏でもうあれから二年になるぞ。家には母ちゃんと親父の二人だけだ。お前はどうだ?俺はまだまだだな。一緒に住んでた時はお互いやんちゃだったなぁ。どっちが母ちゃんに迷惑かけたべね。お前の泣き声は酷かったからあれは気をつけた方がいいぞ。可愛い猫ちゃんに嫌われっぞ。太っちょだからいっぱい走れよ。家の中じゃないんだから。でもちゃんと休んでな。喧嘩はあんまりするな。何だか俺ばっかりお前の事気にしてるからたまには夢にでも出てきてくれよ。
強烈なキャラクターのエル。ネズミ見ても何もしない時があってばあちゃんが笑ってたっけ(笑)僕の足には小学生の時にエルにひっかかれた傷が残ってます。これは僕にとってエルが生きていた証。これからも僕とエルは一緒。
僕はドラえもんが大好き。それはきっとエルに似てるから。でも、エルの方がもっと好き。
終わり


