業態の垣根を越えた競争が激しくなるなか、新たなニーズを開拓した専門店や大手コンビニエンスストアが快走。半面、スーパーなどは苦戦が続いた。
消費者は安さ以外にも、機能性や品質を兼ね備えた商品にお金を投じる「選別消費」の傾向を強めている。こうしたニーズを取り込めるかが業績の明暗を分けた。
→低価格という消費の軸はなによりも強い。しかし他のあらゆる視点も霧消してしまうところが恐ろしい。これが機能や品質までに回復してきた。
今後はベネフィットや意味、ブランドにまで回復するか。
こうした中で、最高益決算が相次いだのが専門店。共通するのは他社にない機能性や品質を前面に打ち出し、デフレ下でも客単価の引き上げを実現した点だ。
エービーシー・マートは独自開発の履き心地を良くしたパンプスなどを投入。従来より高単価の商品がけん引する形で客単価が3%程度上昇し、経常最高益だった。「価格を1割引き上げたら2割品質を高める」(小島穣取締役)戦略で顧客を取り込んだ。
→靴には履き心地。あたり前だが、それよりも低価格が優先していたことが恐ろしい。
低価格家具が強みのニトリホールディングスも耐久性の高いこたつ布団など従来より高めの商品投入により、客単価を4%弱引き上げて経常最高益を達成した。
→耐久性。ワンシーズンごとで捨てるフロー消費からストック型への移行
プライベートブランド(PB=自主企画)商品が好調なコンビニも、セブン―イレブン・ジャパンなど大手3社が営業最高益を達成。もっとも好調なのは上位勢だけで、ミニストップやサークルKサンクスは2桁減益となるなどシェア争いは一段と激しくなっている。
→いいものが、ノンブランドなので安い。しかしそのノンブランドを作っているのはNBだということを、消費者が知っているPB(ex サッポロビール)
総菜やPB商品を軸とする大手コンビニ勢の攻勢を受け、苦戦を強いられているのがスーパー各社。ダイエーは約3700品目にのぼる大規模な値下げに踏み切ったが、客足の回復が遅れ、3~11月期は連続で経常赤字。マルエツも8割近い経常減益になった。
総合スーパーの苦戦を受け、イオンはPB商品の販売額を前年同期から3割弱増やすなど商品構成の変革に取り組んでおり、「11月以降、販売は回復傾向になってきた」(森副社長)。今後は「他社製品にない独自の強みを打ち出せるかが収益回復のカギ」(外資系証券アナリスト)となる。
→CVSから競争目標とされてしまい、浸食された