貴女に褒められたくて 「新たな一茶の句」の71   9789 | 何時か何処かでのブログ

何時か何処かでのブログ

ブログの説明を入力します。

 今日紹介する句は、

 

 もろもろの愚者(ぐしゃ)も月さす十夜(じふや)哉

 (『俳諧発句題叢』 文政三年)

 

 作者は小林一茶(こばやしいっさ)。

 作者の略歴は№8012を参照ください。

 

 

 悩める様々な人々が集まって、

 

 月の光のもと、

 

 等しく十夜念仏(じゅうやねんぶつ)を唱えている。

 

 くらいの意だろうか。

 

 

 季語は「十夜」で冬。

 

 旧暦の十月五日から十日間行われる念仏法要。

 

 十日十夜にわたって念仏を唱えることで、

 

 千年の善行を積むことができると信じられている。

 

 主に浄土宗の寺で行われる。

 

 

 愚者というと、

 

 今では、

 

 たんに馬鹿者といった意味であるが、

 

 ここでは悟りを開いていない人の意味。

 

 とはいえ、

 

 悟りを開くことなど、

 

 普通、

 

 できないのであるから、

 

 殆どの人間を指すことになる。

 

 人生に悩みを抱えた多くの人々が、

 

 極楽浄土を願って十夜念仏を唱えに集まっているのだ。

 

 勿論一茶も愚者の一人である。

 

  ・・・・・・・・・

 

 私の愛する私の全てであり私だけの掛け替えのないえむえぬ様に。