月刊PLAYBOY 1989-11 矢沢永吉 vol.11 彼らが矢沢を大人にしてくれた | 矢沢永吉激論ブログ

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矢沢 大人のうえでそいつを切ってやろうと思った。大人的におとしまえをつけようって。


PB それがまた矢沢永吉の闘争本能を爆発させたわけですね。


矢沢 爆発させたね。オレは昔、広島の親戚を見返してやろうと思って広島を出てきたよね。今度はオレをはめた人間を見返してやろうと思った。


日本の業界のクソたち。こういう連中を見返してやることが、制裁になると思った。そのとき、それをやれるだけの余力がオレにあるかないかということをそのとき考えた。いまだったらギリギリだけど、あるんじゃないかと思ったんだ。


本来持っている闘争本能の矢沢の魂が頭をもたげてきたんだよ。


 でも、もうオレは、昔みたいにただ有名になりたい、ただお金が欲しい、ただサクセスさえあればいいんだって広島から夜汽車に乗ってきたときの矢沢とは違うんだよ。


今度はオレは人間になるぞ、だれよりも人間になってやるからなと思った。だれよりも人間になって、だれよりも地に足をつけて、だれよりもカッコよくポルシェに乗ってやるからね。


だれよりもかっこよくフランスレストランに行って、本当にエレガントにドンペリを飲んでやるからって。


 だけど、矢沢はもともと広島から這い上がってきた男だから、ラーメンも美しく絶対食べられる男よ。だから、ドンペリだけの世界しか知らない男じゃあない。こんな強いパワフルな男はもういないんだな。


これがもし、もう一度矢沢が頑張れたら、もう、ファッキング・グレートな、ストロングなパワーで見返すことになるんだ。そう思ったよ。それから頑張ろうと思った。


悔しさと頑張ろうが同居してたよ。カッカしてたよ。ちょっと予定外だったけど熱くなれた。そういう意味では彼らに感謝してもいいぐらいかもしれないね。


 ある意味では、彼らが矢沢を大人にしてくれたっていうことでもあるわけだし。このインタビューでこんな話をするのも、いま矢沢がどういう40歳を迎えようとしているのか、それが大事なことだからですよ。


彼らに個人的にどうこう言う気持ちはもうない。