月刊PLAYBOY 1989-11 矢沢永吉 vol.9 全部、矢沢の責任にしてたわけよ | 矢沢永吉激論ブログ

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 これが、オレが聞いていた内容とは全然違っていたんだ。ほんの一部だけ話をすると、たとえばギャラ。オレがマネージャーから聞いていた額とは、倍以上違っていた。


その差額、ぜんぶコレしてた。裏で交わしてた契約の額は、イペンターが興行をうつにはかなり厳しい額だったよ。


それでもイベンターは、商売だから立見を入れてもがんばろうと思う。ところがそこの部分にまで、立見の金を出せと。その手のことが結構あったのよ。


 イペンターがギャラを下げてくれって泣きついたとき、マネージャーはこう言ったとも書いてあった。


「わかる。わかる。でもさ、オレも頭にきてるんだ。上にさ、このギャラ以外ではテコでも引くなよ。わかったのか、おまえ!って、こんな感じで言われて、オレも辛いんだよ。でも、オレは何度も言ってるんだよ。それじゃ永ちゃん、イベン夕ーがちょっときついから、やっていけないからって。それ以上言ったらオレ、クビになるかもわからないし。おまえらの気持ちはわかるよ。オレは本当にやってられないよ、あいつとはさ」


みたいなことをいつも言ったと。全部、矢沢の責任にしてたわけよ。

PB その手紙を読んだときどう思いましたが?


矢沢 もう怒りで心がふるえた。泣いた。やけ酒をあおった。苦しんだ。そのとき、自分の変化に気づいたね。自分の気持ちの変化に気づいた。


多分、以前だったら彼を殺しているだろうね。オレ懲役行ってもいいから、あいつちょっと死んでもらおうかという気持ちでね。オレはそれをやる男だから。


やらないとオレ、ちょっとメンツたたないんだね、自分に。殺さないまでも、日本刀持っていって腕の一本ももらうわ。やります。


そうしないと恰好つかないでしょう。世間にじゃない。自分が意地をかけて走ってきたことに恰好つかない。