卒業したら、京に上る。首都に攻めていってスーパースターになる。
首都に行かなきゃ、首都!
京に上って旗あげないと。広島で旗あげても、なびかないものね。パタパ夕、ポロッ。
新聞紙の破けちゃうような旗だもの。
ところが、首都ではそうじゃない。パタパタバタパタとなびいてくれる。
信じてた。
国会議事堂、が見えて、東京タワーが見えて、京王プラザが見えなきゃ日本じゃない。ここで一発、落としまえつけんといかん。
ここをオレの縄張りにせんとね、ロックで。
東京、首都。
成りあがり P74
私を含めて田舎の出身の矢沢ファンだったら誰でも読んでる一節です。
スッと入ってくる文章ですよね。何の疑いもなく同調します。
最近、関東近郊の郊外の現場を周っていてまたこの文章が浮かんできました。
都内で仕事してるとこの矢沢の言葉のままに突き進んでいるやつって多いと思う。
でも多くの人は地方に住んでるんです。
うちの実家のあたりもそうですが電車は単線。1時間に4本はいい方で1時間2本、1車両。乗ってるのは学生だけ。そういうところに住んでる人がかなり多い。
都会に出てきてる矢沢ファンと話してるとこうやって常にファイティングポーズを取ってるのが当然。でも矢沢ファンでない人と話してると引くんです。特に女の子(笑)
うちの実家みたいな田舎に育っても特に不満に感じなくてそのまま地元で就職して結婚して年を取る。
もしかするとそれでもいいのかも知れない。
世の中には必ずしも「ブチかませ!」って燃えて生きてる人ばっかりじゃないってことをこの本を読んでからずいぶん経ってから考えるようになりました(遅いか)
矢沢とそんな話をしてみたいですね。一度。