ここ数年がそうであったように今年もガールズグループの世界ではグループの解体、グループからの脱退というニュースを数多く目にすることだろう。

数が多すぎてあれ?いつの間にかということも増えていく。

市場規模から考えてガールズグループの数はメジャー、インディーズに関わらず明らかに多すぎて時流に乗るようにグループ運営に手を出したものの大して稼ぎにならずメンバーはメンバーで必ずしも品行方正というわけでもなく生身の人間を商品に見立てて売り込み売り出していく現実を見て撤退する。

それが「アイドル戦国時代」という実際にそんな時期があったのかどうかすら将来的には議論の対象になるだろう「ブーム」中から始まり戦後に顕著になったグループ解体連鎖の実態だろう。

何かと批判の対象になる「運営」の正体が明らかになるのはこの時でいきなり「皆様にお知らせ」から始まる文章だけで告知してファンを混乱に陥れ言い逃れに終始し解散に至る経緯説明はメンバーに押し付ける。

 

「アイドル戦国時代」という時期が本当にあったとして売れたのも活動を継続できるのも結局大手事務所+レーベルからという現実は「時代」の前から変わることは無かった。

Perfumeのブレイクまでの道のりやブレイク以降の成長ぶりは確かに美しい物語ではあるがそれを支えたのが「アミューズ」という業界屈指の強大さを誇る大手プロダクションだったということも事実だ。

48Gは初期の胡散臭い出資者たちが世界的な広告代理店を巻き込むことでブレイクまでたどり着き46Gは逃した魚の大きさを悔やんだソニー関係者によって運営されている。

スターダスト、LDH、国家的な国際経営戦略の先鋒として育成から売出しまで一括管理されているKガールズたち。

大手だからといって盤石の体制で活動の継続を担保出来るわけではないことは先ごろ発表されたLDH系ガールズグループの解体が明らかにした。

弱小、泡沫の運営は「売れる見込みは無いけれど活動を継続することは出来る」という現状を維持するしか無い。

 

しかしその現状を維持することにすら疲労してしまう時が来る。

スタッフもメンバーたちも。ファンがそうであるようにアイドルも歳をとるのだ。

十代前半でデビューした自分がかつて歳上メンバーを揶揄していたように「おばさん」扱いされ添え物のようになる。

恋愛禁止をアイドル活動の前提として契約条項に盛り込まれた一文のように押し付けてきたファンはあっさりと推し変し罪悪感すら持たない。黙って消えれば良い方で中にはなぜ自分が推し変するに至ったかを別れの挨拶がわりに直接言いにくる頭のおかしな連中までいる。またはエゴサすることを知っていてSNSに書き込む。

そんな相手にも笑顔を強いられモバメや配信で悩みを口にすれば「そんなことプロなら表に出すな」と素人から難詰され反論すれば過去の発言まで掘り起こされネットリンチを受ける。

運営も何の責任を被ることの無い素人から無能呼ばわりされる。そう考えるとグループ解体も卒業も悲劇という面だけでは無いのかもしれない。