日本のPerfumeが韓国主催の音楽祭でマカオのステージに立ち、ベスト ポップ フィーメイル エイジア アーティスト賞を授賞するという東アジア万歳なイベントMAMA。

動画サイトでPerfumeのパフォーマンスを確認。
ステージ度胸がいいというか、どこへ行っても変わらないクオリティで「ねぇ」と、何を歌うかについてはあまり期待もせず油断していたファンの度肝の抜くまさかの三年前のシングル曲「チョコレイト・ディスコ」を披露。
限られた時間の中で相変わらずのテレビサイズ、つまりはぶつ切りのメドレーになったものの、十分に視聴者に魅力が伝わったのではないか、と感じました。

クオリティの高いダンスパフォーマンスの披露というのは、今や国や地域を問わないダンスミュージックにおける世界共通のステージングとなっています。
これはJでもKでもCでも同じ、音だけでなくダンスパフォーマンスも含めた音楽表現というのは、ポップミュージックの世界言語と言えるのではないか、と思います。

ただ、Perfumeのステージというのはどこに行っても異質なものです。
R&B、あるいはヒップホップを基本においたダンスが主流となっているポップミュージックのパフォーマンスの中で、あえて主流を外した「コンテンポラリー」「モダンバレエ」「ジャズ」といったジャンルの、指先まで神経の行き届いた手の動き、日常生活からかけ離れた身体全体の動き、ヒールを履きながらなお細かなステップを多用するダンスはPerfumeの、というよりはコリオグラファーであるMIKIKOさんの独壇場です。
(ニューヨークから帰ってきてからのMIKIKOさんの振り付けには、なにかしら表現者としての断固たる決意を感じさせられるものがあり、どのような風景がMIKIKOさんの内側にあるものを書き換えたのか、気になるところです。)

東アジア、という文化的な共通項もあり、少なくとも欧米文化圏よりは感性も近いだろう地域の中で、Perfumeの「異質」さがどのように受け入れられていくのか。
最近のPerfumeを見ていると、SF作家の夢枕獏さんの言う「強さのインフレ化」ならぬ「モチベーションのインフレ化」みたいなものを感じてちょっと心配ではあるのですが、まあ、若いうちは何事も経験。
海外に目を向けて、それを活動のモチベーションとするのもいいのかもしれませんね ▽・w・▽