秋雨、秋の長雨、秋霖、すすき梅雨。


暑い夏を支配してきた太平洋高気圧が後退するとともに日本の南岸に現れる停滞前線によって、梅雨の時期に似た気圧配置となり、雨の日が続く。


これを昔から日本人はいろいろな言葉で言い表してきました。

四つほど書いてみましたが、このうち最後のすすき梅雨。


日本は一年のうちに4回、雨の降りやすい時期が訪れるそうで、


菜の花が咲く季節に降る雨を「菜種梅雨」

梅の実が熟れる季節の雨を「梅雨」

ススキの季節に降る「すすき梅雨(秋霖)」

サザンカの花が咲く季節の「サザンカ梅雨」


と、それぞれの季節の雨に名前がつけられています。


気象庁の用語の説明ページでは味気なく



秋雨:

秋に降る雨。長雨になりやすい。

備考:

a. おおむね、8月後半から10月にかけての現象だが、地域差がある。


b. 季節予報では主に解説などで用いる。予報文では「曇りや雨の日が多い」などとする。



なんて記されております。


俳句では秋の季語となっていて


待ちぼうけ 少年秋の 雨に濡れ          宇野 泉

秋霖の 夕焼けほのと 飛燕見ゆ          西島麦南


情景が眼に浮かぶようですね。 http://www.haiku-data.jp/kigo_work_list.php?kigo_cd=1412&PHPSESSID=35396b5f1b6cc24a3431b9f33f3c78ad



今年の猛暑がようやく終わり、やっと涼しくなったと思ったら今度は強い風を伴った長雨。


基本的な移動手段が歩きの人間にとっては何とも憂鬱な日々が続くのですが、四季の移り変わりを実感するにはいいちょうどいいインターバルになるのかもしれません。


575、ということで僕も一句。


小悪魔の ニットが役立つ ススキ梅雨           黒猫堂


お粗末 ▽・w・▽