「Perfumeは一度解散が決まった。解散の決定をしたのはアミューズである。アミューズから解散決定の旨をTJCへ伝えたところ、『すでにリリースが決まったCDもあるのに解散決定はいかがなものか』というクレームがつき、解散は取りやめになった」


これは、僕がある方から教えていただいた、2006年「コンベス」発売当時にあったとされる、Perfumeの解散危機の真相、に関する情報です。


ある方がどこからこの情報を取得したか、というと、Perfumeと直接の接触もあったある業界関係者。

Perfumeファンにとっては有力情報筋、と言える人達です。


ただ、さらにその有力情報筋の人達がどこからその情報を取得したのか、というところまでは判明していないので、資料としては伝聞のまた伝聞。


この記事を読む方にとっては、さらに伝聞となってしまいますので情報の確度からするとかなり弱いのですが、僕自身は充分にありうる話だ、と思っています。


この情報の中にある「解散決定」がいつ頃の時期か、というと「リリースが決まったCD」が「sweet」らしいので「コンベス」発売後(2006年8月)から「sweet」の発売が発表された時期(2006年12月?)の間のいつか、ということになりそうです。


ただ、決定に至る道筋、みたいなものはもっと前「コンベス」制作の時期には始まっていたのではないか、と思われます。


それがいつか、というと「エレワー」「PSPS」が制作されただろう時期。


サウンドプロデューサー中田さんから、解散の噂のあったPerfumeへ贈った惜別の歌ではないか、と言われている「PSPS」と、仮想空間世界の「終末」を歌った「エレワー」は、発売時期を考えると、ほぼ同時期に制作された、と考える事が出来る2曲です。


発売時期が一ヶ月ほどズレてはいますが、リリースのタイミングを考えるなら「エレワー」と「コンベス」の制作は同時進行だったろう、と。


Perfumeの解散フラグを補強する作品として知られている「PSPS」だけでなく、実は「三部作」の掉尾を飾る傑作「エレワー」も、もしかしたらPerfumeの当時の状況が反映された作品なのかもしれません。


Perfumeの音楽制作は、ヤマハディレクターチームの中脇さんのインタビューによって「企画・制作=アミューズ+ヤマハ」「営業・販売=TJC」という分業体制にあることが明らかになっています。


「エレワー」「PSPS」が、もし噂されているようにPerfumeの解散を示唆する「終末」と「惜別」を歌った歌ならば、それはアミューズとヤマハの制作現場チームによる「演出」である可能性が大きいと言えるのではないか、と思います。


Perfumeというユニットはいつでも現場スタッフの熱意と献身によって支えられてきました。

現在もそうです。


ただ、「事件は現場で起こっている」のかもしれませんが、現場だけで事件に関する何もかもを処理出来るわけでもありません。


2006年6月、Buzyの解散によって事実上崩壊してしまったBEE-HIVEプロジェクトは、事態の収拾を迫られていて、Perfumeの解散が一時にせよ決定した背景には、そのことが大きく影響していたのだろう、と思います。


BEE-HIVEプロジェクトの流れの中で生まれた(ぱふゅーむではなく)「Perfume」は、プロジェクトの終末という嵐に飲み込まれてしまってもおかしくない状態にありました。


メジャーデビューしたことでインディーズ時代よりもシビアなビジネス環境におかれるようになり、さらに母体となるプロジェクトが事実上うしなわれてしまったことで、採算の取れないユニットを抱える事務所としては運営管理にかかる経費を見直さざるを得なかったのではないか、と思います。


それがPerfumeの解散決定という方向へ向かったのは、当時の状況を考えればむしろ自然な流れだったのかもしれません。


しかし、その流れにPerfumeが巻き込まれることを防いだのもまたメジャーデビューしたことによる「CDのリリース」というビジネス上のスケジュール、ということが、何とも不思議に感じられます。


事務所の意向による既定路線としてのメジャーデビューという流れがまずあり、メジャーデビューが危ぶまれた時に熱意によってメジャーデビューにこぎつけた当時のマネージメントスタッフの努力があった。


結果として、Perfumeの解散を防いだのは、彼らです。

Perfumeが、事務所レーベルのインディーズユニットのままなら、簡単に解散させられていたことでしょうから。


ただ、レコード会社側からのクレームによって回避されたかに見える「解散決定」。


回避されたのは一時的なものだったのではないか、と思います。


リリースが決定していた「ファンサービス」シリーズを出した後、エコリサイクルキャンペーンへの参加が決まっていなかったら。


Perfumeは、やはり解散させられていたかもしれません ▽・w・▽