かしゆかという人は、僕にはちょっと分かりづらい人物と言えます。


あ~ちゃんのキャラクターに濃厚に「西脇綾香」さんの人物像が投影されているように、そしてのっちがほぼ大本彩乃さんという女の子そのままであるのと同じような意味では、樫野有香さんとかしゆか、は結びつかないんじゃないか、と思うからです。


三人の人物像を、思い切りベタで陳腐な解釈で考えるとすると、まず家族構成に注目することになります。


弟と妹のいる長女であるあ~ちゃん、兄がいて女の子一人で末っ子であるかしゆか、と一人っ子ののっち。


のっちの一人っ子、というのは分かりやすいですね。

人見知り、自分という存在に対する根本的な自信、ひとり遊びが上手で同世代よりも上の年代の相手との方がコミュニケーションが取りやすく、つまり甘えん坊で、ちょっと自分勝手。


さらにのっちは、BEEカメ映像の中で、自分と同世代の従兄弟で、一番年の近い子とも7歳くらい年が離れている(のっちが上)と、言っていました。


どうやらご両親の結婚がかなり早く、出産も早く、同世代の親族の中にのっちと年齢の近い子供が、ずいぶん長い間生まれなかったのではなかったか。


おそらく、親族の中のただ一人の新世代、しかも女の子一人といういわば「お姫様」として、長い間大人たちの関心を独り占めにしていたのではなかったか、と思われます。

何をしてもまわりの大人達は褒めてくれたのではないか、というイメージがあります。


ライブドアのインタビューでは、三才位の時に親戚の結婚式で松田聖子さん?の歌を披露した、なんていう幼少期のエピソードが語られていましたから、親族の中のアイドルだったのではないか、と考えられます。


人見知りなのっちが、芸能関係に対しては物怖じをしない積極性を見せるのは、自分が人前で何かをした時に、周りの大人達が褒めて可愛がってくれた幸福な時期に芽生えた、自分という存在を肯定してくれる世界、に対する根本的な信頼があるからではないか、という気がします。

あまり何かを失った、という記憶が無いのではないか、と。


あ~ちゃんは違いますね。

色々なものを失っています。

長女ですから。


始まりはのっちと同じような環境だったはずです。


あ~ちゃんのご両親もどうやら結婚も出産もはやかったようですから、同世代にライバルのいない女の子、つまり「お姫様」として何年かを過ごしているのはないか、と考えられます。


しかし、何年か後に弟が生まれます。

男の長子、「跡取り」が出現したわけです。

あ~ちゃんは、新世代の代表ではなくなりましたが、まだ「お姫様」ではあったのではないか、と思われます。


しかし、これもまた数年後に妹が生まれます。


あ~ちゃんは、新世代を代表し、可愛らしさの象徴であり、親族のアイドル、「お姫様」の座を脅かされるようになった、と考えられます。


時間が経つごとに、大人たちの自分に向けられる愛情の濃度が、すこしずつ薄れていくことを自覚せざるをえなくなっていったのではないか。


とまあ、ありがちな家族構成から推察されるキャラクター像、みたいなものを考えるお遊びを楽しむと、こんな感じになるのかな、というくらい。


で、さらにかしゆかにもこのお遊びにお付き合いいただくとすると。


樫野有香さんが生まれた時、すでに彼女が暮らす家庭には「跡取り」である男子が存在していましたから、彼女は新世代の代表というわけではなかったことになります。


新世代のアイドル、ということになると、これがちょっと分からない。


彼女が、他の二人ほどには、ごく普通のレベルでも自分の家族や家庭について語ることがあまりないからです。


実は幼少期から広島にいたわけではなかったこと、小学生時代には色々な習い事をさせられていて、ASHに入ったことをきっかけに芸能関係に集中したいからという理由で他の習い事を減らしたこと、くらいが近年かしゆか本人の口から語られた家庭内の話題になり、あとは嬉しいことやビッグイベントが決まった時にお母さんに報告する様子が語られるくらい。


ラジオ番組内などの場で本人の口から、あるいは妹の彩華ちゃんのブログ記事やコメントなんかで明かされる西脇家の様子、そのオープンさや、BEEカメ時代にけっこう色々な自分自身の話題を語っていたのっち、に比べると、かしゆかはあまり自分の幼少期については語っていない印象があります。


かしゆかが、親族の中でアイドル的な存在だったかどうかは別にしても、どうもかしゆかは、新世代を担う代表的な存在という扱いを、他の二人が感じていたほどには受けていなかったのはないか、と感じる時があります。


色々な意味で、大人たちが期待を寄せるような立場ではなかったのではないか、と。

あるいは、その期待は、立場を限定された(子供なんだから、とか女の子なんだから)やや偏りのあるものだったのではなかったか、という気がします。


あまり他人の家庭内のことにまで妄想の幅を拡げるのもどうか、と思うので今まで書かないできたのですが、僕がかしゆかというキャラクターからほんの時たま感じる虚無感のようなもの、やや投げ遣りになりがちな様子、を考えるとそんなに的はずれな妄想でもないのではないか、という気がしてます。


三人はタイプも人物像も、求められる役割も育ってきた環境も違いました。

でも、何かしら、とても似通ったものがある。


特にあ~ちゃんとかしゆかの間でその雰囲気は濃厚です。


Perfumeのメンバーとして対外的に見せる、とても礼儀正しく、生真面目で、物堅い一面。

鎧をまとうような品行の方正さ。

女神と、天使。


今回はかしゆか嬢の誕生日に合わせて、Perfumeの中の「樫野有香」さん、について考えてみたい、と思います。

すいません、相変わらず前置きが長いですけど、本編は次回以降からです ▽・w・▽)