Perfumeオフィシャルサイトは、昨日9月8日にトップページが、さかのぼって9月6日にムービーが更新されたことを除いてスタッフブログ、メンバーブログどちらも10日間ほど更新が滞ってます。


ツアー中の頻繁な更新で、予想通り燃え尽きたみたいですな。

だから言ったじゃないか、張り切りすぎちゃだめだよって、何も全員揃っていっせいに燃え尽きなくても(笑)。


だからって彼女たちが怠けているわけではなく、もちろんホールツアー終了後は夏休みを兼ねた休養も取ったでしょうがわずか一ヵ月後にはいよいよアリーナツアーが始まります。


やらなければいけないことは山ほどあるのでしょうから、とにかくそちらを最優先して、早くもPerfume史上最高のライブツアーという評価も高い直角二等辺三角形ツアーをさらに盛り上げていって欲しい、と願います。


ああ、今頃三角くんはどうしているのでしょうね。


ちゃんと洗濯してもらっただろうか、してもらったらかえってしわくちゃになって老けてしまって「三角さん」になっちゃってたらあれだなぁ。

実はアリーナツアーで何代目かの三角くんになってたりして。


さて、真面目な話。

今回のツアー、ホールパートでの皆さんのレポを読むと音響関係でちょっとまだ課題があるみたいですね。


音源に被せて生歌、さらに生歌に現場でのエフェクトをかけるという複雑なミックスらしい、と。

そのエフェクトをかけかたが強すぎたり、やや不安定だった、という報告をいくつか読みました。


個人的には、このボーカル処理には不安があるのですが、一方ではいよいよ生歌との本格的な共存スタイルでのライブが再開されたか、という感慨もあります。


リップシンクを中心にした彼女たちのライブスタイルに対する評価は様々です。


僕はファンですから「リップシンク」という言葉を選んでますけど、はっきりと「口パク」という人もいるでしょう。


Perfumeはもう随分と長い間「リップシンク」に慣れてしまっていて、生歌と共存するライブスタイルの探求、模索が真剣に行われてきませんでした(その余裕も無かった)。


中田さんが「ライブでの披露を前提にした曲作りはしていない」という趣旨の発言をした頃には、まさかPerfumeがアリーナはおろか、ホールツアーを行えるようになることさえ想定外だったはずです。

せいぜいがライブハウス規模のパフォーマンスしか念頭に無かっただろう、と。


Perfumeの楽曲と現在のライブ、曲作りと現在の舞台演出の方向性には明らかな矛盾があるわけです。

この矛盾は、いずれ解決されなければいけないものだったはずです。


その矛盾を「リップシンク」という、これまた矛盾と誤解に満ちたパフォーマンススタイルを取り入れることで、結果として「解決の先送り」をしてきたのが、これまでのPerfumeのライブであった、と言えるんじゃないか、と思います。


古くからのファンの方の証言にもあるように、もともとPerfumeはライブでは音源がかぶせてあることに観客が気づかなかったくらいに生歌でガンガン歌ってきたユニットです。


昨年のGAMEツアーでも、武道館でも、代々木でも、彼女たちはマイクに拾われようがどうしようが、歌いたい場面ではがっつりと歌ってきました。

のっちなんてライブ後のインタビューでは声がかすれていたりしたほどです。


ただ、ライブ映像などでそうした自分たちの「歌」を客観的に検証できる機会はないんじゃないか、という気がします。

彼女達の「被せ生歌」がマイクに拾われるのは限定された数曲だけです。


自分の表現活動を検証する、あえて批判的に見てみる、という作業はとても大事なものだと思います。


あ~ちゃんにしろかしゆかにしろ、自分たちのパフォーマンスについてとても厳しい、醒めた評価を下すタイプの人だろう、とは思うのですが、何しろその「材料」となるべき素材映像がありません。

これは、なかなか根深い問題だろう、と思われます。


ファンは「リップシンク」というライブスタイルに理解を示しながらも、一方では「生歌」を熱望しています。


そこには、かつてASHのディーバと言われたメンバーたちへの期待、がある、と思うのですが、残念ながら現在のPerfumeは、かつて生歌でガンガンと歌っていた頃のPerfumeではありません。


彼女たちは高校を卒業してBEE-HIVE寮を出てからは、基本的にはライブ直前以外にレッスンする場を失ったままのはずです。

長期的な視野に立った、きちんとカリキュラムを組まれたボイストレーニングや基礎の繰り返しを行うダンスレッスンも、少なくともつい最近になるまでは受けられる環境にはなかった、と思われます。


Perfumeのパフォーマンスの中には、飛躍的にレベルアップした部分もあれば、失われてしまったものもあるのです。

それを取り戻すのには、時間がかかります。

Perfumeはまた鍛えなおされなければいけません。

さらなるレベルアップのために。


ですから、ホール&アリーナツアーという大きなおおきな「現場」で、彼女たちが少しずつ変化、進歩を志していること、探求・模索が再開されたこと、を頼もしく思います。


現在、アリーナツアーに向けてまた動き始めているだろうチームPerfumeが、どのような「未来のPerfume」を垣間見せてくれるのか、それがとても楽しみです。


アリーナツアーに参戦できるみなさん、いいライブにしましょうね、まだちょっと先の話ですけど、てへ ▽・w・▽ノ