capsuleのベストアルバム


FLASH BEST


聴いてます。


あらためていいですね、i-Phoneにも入れてあるんですが直接CDで聴く方が好きです。

昨年買ったパイオニアSE-M390、頭にスッポリとかぶるタイプのヘッドホンをつけて結構大きめの音量で聴くと、ああそうか、ここでこういう音が鳴ってたのか、こういう楽器の音が使われてたのか、こしこさんの声ってけっこうドスが利いているよな、とか感じながら楽しんでます。


Perfumeに出会う前はツタヤに行ってレンタルランキングチャート上位にある曲をチョイスして雑食、気に入ればジャンルに拘らずなんでも聴いていて、その頃はまだMDとかに曲を入れて音質にも拘らず、適当に楽しんでました。


Perfumeの音楽と出会って、はじめの内は誰でもそうなんでしょうが2ちゃんのぱふゅスレに入り浸って雰囲気を味わい、情報を仕入れていて、あっという間に2~3時間が経過していて、書き込みにある音へのこだわりみたいなものに段々と興味が湧いてきたりして。


僕がPerfumeの音楽を積極的に聴くようになったのって、i-Podをソフトバンクの携帯と抱き合わせで買って半年くらい経ってから。


それまで僕のi-PodにはYUIさんやトミヘブさんなどのガールズポップが入っていて、MD時代によく聴いていたロック系、ヒプホプ系の曲をほとんど聴かなくなってまして、そしてI meet The Perfume.


アルバムごと好きになったアーティストって、ビリー・ジョエル以来といってもいいくらい。


レンタルを中心にした音楽視聴環境にいた僕にとって、アルバムを買うというのは特別な行為。


そのアーティストの活動に対する賛美と支援の意思表示みたいなものです。


2ちゃんを経由して情報を仕入れ、いつのまにか自分のブログ記事もほとんどがPerfumeのことばかりになり、アメブロのにみなさんとのブログを通じての交流があり、情報の交換があり、そこに至ってようやく本格的に、でもチープに音質へのこだわりみたいなものが芽生え始めました。


正直テクノなんてろくに聴いたことも無く、楽譜も読めず、音楽用語も知らず、だから中田さんやPerfumeの音楽を聴いて感じることがあってもうまく文章にして表現することも出来ず、Perfumeの浅い部分での印象をしか書けないことに絶望したりもしてました。


出来ることといったら低音がヤバい、とか言われているPerfumeの音質面での良さに、自分なりに、チープに、近づこうとすることくらい。


i-Pod備え付けのイヤホンが断線したのをきっかけにカナル型のmaxellのイヤホン、SONYのイヤホン、と続き、気まぐれで買ったこのM-390の音の良さで音楽の別の側面を知ることになり、今の3000円前後の予算でどれくらいいい音と出会えるか、という括りの個人的な遊びが始まります。


チープなレベルながらも音質への拘りのほんの入り口に立つと、今までとは違った風景が感じられます。


Perfumeのサウンド、ボーカルがくっきりと立体的に聴こえ、音の捉え方みたいなもののごく初歩を学び、その上でPerfumeのプロデューサー中田ヤスタカさんの本拠地capsuleのベストアルバムを聴いてみると。


やっぱりいいですよね、イヤホンやヘッドホンをあまり使わないという中田さんだけに正しい音では聴けていないのかもしれませんけど、音楽の基本にあるのだろう、ただ「音」の良さを楽しむ、という意味も含めて素晴らしいアルバムだ、と感じています。


中田さんは未開の原野を切り拓く、というタイプのミュージシャンではなく、あるジャンルのエッセンスを上手に凝集することの出来るタイプ、やはりプロデューサータイプの才能の持ち主じゃないか、と思うのですが、自身のユニットであるcapsuleの活動を通じて創りあげてきた音楽は、開拓とは別の意味で、すでに出来上がった音楽界のどこかを鋭く切り開くものになっているのではないか、と思います。


優れた芸術というのは、それ自体が(同じジャンルの)既存の価値観への優れた批評になっているものだ、と僕は信じています。


ポップさを増しているように見えながら、へそ曲がりの若き才能がポップであることに、そして新しくあることに、懐かしくあることに油断している他のミュージシャンたちに、実作を通じてどのような批評を突きつけていくのか。


勝手な期待を抱きながら、彼と彼らの音楽を聴き続けたい、と思います。


あとはとにかくPerfumeを…もう、いいか ▽・w・▽)