Perfumeのアルバム「⊿」がオリコンウィークリーアルバムランキングで1位獲得が決定、売上げ枚数は20万枚を突破して21万枚に達しているようです。
発売後の積極的なキャンペーンによって、一般的な音楽ファン、という浮動層を大きく取り込んだ、と見ることが出来るんじゃないか、と思います。
Mステにおける「I still love U」の披露が貢献した役割も大きいですよね。
ポリリズムのブレイク以降、なんだかんだとファンから厳しく批判を受けたりしながらもチームPerfumeが迷いながら悩みながら、それでも地道に続けてきたブレないための努力が実を結んでいるんじゃないか、と思います。
Perfumeの魅力はなんと言ってもライブ、なんですが、何しろライブの数がファンの期待ほどには増えない。
ライブに参加出来るファンの絶対数というのも限られていますから、彼女達の魅力に触れるにはCDやDVDを購入してそれを鑑賞することが最も一般的な方法となります。
質の高い音楽、質の高いライブ、とそれらを収めた質の高い記録媒体の制作を維持し続けること。
現代の商業音楽においてもっとも困難なそれらの作業をチームPerfumeは、もう何年もの間続けてきています。
そういった地道な現場における作業が、Perfumeファンの底辺を支える「コアなファン」の裾野を広げ、取り込んだファンをさらに「コア化」させ、「コアなファンによる土台」から発信され続けた「まったく個人的な範囲での販促活動」が、Perfumeという建造物の頂点をじりじりと押し上げてきました。
ただそれらのあまりにも地道な活動に支えられた販促活動の持つ売上げの増加に対する貢献と言うのはやはりささやかなものでしかなく、一般的なファンをさらに取り込むためには、ファンの一部から熱狂的な支持を受ける路線、ではない一般層を取り込むための意図的な路線変更が必要となり、それが楽曲で言うなら「日常三部作」であり、ライブ活動でいうと「大会場を2days超満員、大成功させたという実績」なんじゃなかったか、と思います。
これらの実績は「ガールズユニット」「アイドルグループ」の実績としてではなく、普遍的なミュージシャンやアーティストと等質の実績として評価された。
実績を積み上げた上で発表されたアルバムに注目が集まるのは当然であり、しかも内容は、ファンの期待に応えながらも現在でしかありえない新しいPerfumeサウンドの提出、を含む傑作。
積極的な発売前後のキャンペーンがさらに注目を高め、Mステで、CMタイアップ曲でもなく、既発のシングル曲でもない「I still love U」を披露する、というギャンブルにチームPerfumeは勝ちました。
Mステ出演後にオーダーがさらに伸びて一日の売上げ2万枚、を維持できなければ初動20万枚突破、は難しかったんじゃないか、という気がします。
21万枚という数字は数の大小以上に大きな価値を含むものなんじゃないか、と思います。
Perfumeはすでにずいぶん前から「PerfumeファンだけのPerfume」ではなくなりつつあり、コア化したファンたちに対する求心力みたいなものは弱まっています。
その代わりに、幅広い音楽ファン、熱心な音楽ファンではない一般的な聴衆を獲得し、アルバム「⊿」の発売と全国ツアー、それに伴う報道による情報の発信が、さらに経済的な基盤を強固なものにしてくれることでしょう。
Perfumeであり続ける、というユニットにとっての「The best thing」に向けてチームPerfumeの戦いは続きます。
我々も後方支援に備えましょう ▽・w・▽