2007年9月12日メジャーデビュー第五段シングル


ポリリズム


発売。

Perfumeは結成8年目にしてようやくブレイクを果たします。


Perfumeにブレイクをもたらしたものは何か。

それは、AC・NHKによるエコリサイクルキャンペーンCMへの起用であったり、インターネット上における過去の活動の動画アップロードであったり、ゲームキャラクターとのコラボ、いわゆる「アイマス動画」に使用されたことであったり、木村カエラさんに代表されるような同じ業界内のアーティストによる支持を受けたり、といったことであるのと同時に。


メジャーデビュー以来、段々と間隔が間遠になりながら、おそらくは苦しかっただろうチームとしての台所事情を抱えながらも、地道に続けられていたライブ活動そのものだったんじゃないか、と思います。


大手SNSのMixi内にあるパフュコミュはPerfumeがACCMに起用される前から少しずつ、少しずつその参加人数を増やしていました。


掲示板で語られる当時のライブを楽しむファンの様子を読んでいると、Perfumeにブレイクをもたらしたのが、観客の人数に関わらず誠実なステージパフォーマンスを披露してきたユニットと、彼女たちを愛し、支えようとしてきたファンとの信頼関係だったことが分かります。


おそらく。


Perfumeは一度として、ライブ、イベントに寄せられるファンの期待を裏切ったことはないはずです。

たとえ観客の数が、チラシを配った告知活動にもかかわらず2人しか集まらなくとも、その2人をどうやって楽しませるか、を考える真正のプロフェッショナル、それがPerfumeというユニットであり、その中心に立つのがあ~ちゃんです。


ポリリズム


は、そのあ~ちゃんが全国インディーズ期、メジャーデビュー後を通じてセンタープレイヤーとして起用された初めてのシングルリード曲であり、オリコンデイリーチャート初登場3位、ウィークリーチャート7位という快挙を達成し、Perfumeという存在を音楽ファンに知らしめる代表曲の一つとなります。


センタープレイヤーとしての役割ってどういうことなんでしょうか。


歌詞の振り分けで見てみると、それぞれのソロパートではまったく均等な振り分けが行われています。

あとは、3人によるユニゾンが続くだけ。


あ~ちゃんだけ長くソロパートを歌っているわけでもないんですね。


でも、この曲にはあ~ちゃんの歌声によるイメージが色濃く感じられて、そのイメージが楽曲全体を支配しています。


歌詞に込められたメッセージを語りかけるように歌うあ~ちゃんのボーカルは、中田さんによるボーカルエフェクトを受けて、あくまで甘く、押し付けがましいところが少しも無く、自然と聴く者の耳になじみます。


「ポリリズム」から、中田さんのボーカルエフェクトは、またイメージを少し変えます。


3人それぞれのボーカル、歌声の個性が、より際立つようなエフェクト。

でも、全体として統一感があり、バラバラな印象は受けない。


前作「ディスコ」で、たなbさんが指摘された「キラキラ感を出すためのエフェクト」は頂点に達しています。

3人の歌声が、Perfumeという一つのイメージとして溶け合うように集約されていました。


この「ポリリズム」では、さらにエフェクトを押し進めてかしゆか、のっちの歌声をあ~ちゃんのイメージにより近づけるための加工となっているような気がします。


cw曲である名曲


SEVENTH HEAVEN


と合わせて聴いてみると、ボーカルから受けるイメージは、甘く、切なく、キラキラと輝いていて、それは、ボーカルエフェクトを受けたあ~ちゃんの歌声そのものです……


しまった、あ~ちゃん絶賛に時間を使いすぎてしまいました。


次回では、「ポリ」「SEVENTH」のステージパフォーマンスについて考えてみたいと思います。

長いですね、この企画。

終わるのかな ▽・w・▽?