締め切りも差し迫ってまいりましたこの企画、あ~ちゃんが魅力的な曲ベスト3。


CDにおける音源、ステージ上のダンス、あるいはPVがあればPVの中の演技。


選択基準は様々ですが、僕の場合はやはり歌声をメインに考えてセレクトすることにします。

なんといってもあ~ちゃんは、Perfumeの「歌姫」ですからね。


では、さっそく第3位。


ポリリズム


外せませんね。

全国インディーズ期、メジャーデビュー三部作、コンベス、sweet、という長い活動期間の間、あまりセンターとしての起用のなかったあ~ちゃんが、「実力のあるバイプレーヤー」から「華のあるセンタープレーヤー」への復権を果たし、Perfumeをブレイクという軌跡に導いた輝かしい記念碑。


第2位


Puppy Love


CD音源だけで聴いていた時には、最近のPerfumeの楽曲に多いのっちメインの曲か、と思っていた先入観は武道館でのライブ初披露で覆されます。


スタンドマイクを使用した3人のセンターに立つのはあ~ちゃんで、しかもソロパートの主だった箇所はほぼあ~ちゃんによって歌われているといってもいいくらい。


基本的には男性目線からの歌詞のように思えるこの歌が、鼻にかかったあ~ちゃんの声で歌われると「幼い恋」を仕掛けてくる、ちょっとわがままな女の子の気持ちにしか感じられなくなるのが不思議。


中田さんの意図を超えるあ~ちゃんマジックが発揮されたキュートなラブソングです。


そして、第1位は


Butterfly


歌うことへの思い入れが強く、自分の想い、感情を歌声に乗せて響かせたい、という願いを今も大事に大事に胸の奥に抱えたままのあ~ちゃんの歌声は、しかし、あまり感情を込めず、ぶっきらぼうにメロディラインをたどっているだけのようにも聴こえるこの曲の歌唱でもっとも輝きを増しています。


肩の力を抜いて、普段喋っている時のような自然な発声をすれば、もともとあ~ちゃんの声にはエフェクトを必要としないほどのキラキラとした艶(つや)のようなものがあります。


声に感情がこもりすぎてしまう、いわゆる「ディーバモード」の時のあ~ちゃんの歌声は、たしかに迫力に満ちているように聴こえますが、ああいう歌い方なら、他の歌い手にも出来るし、その中ではあ~ちゃんの歌唱力が傑出したものとは感じられないんじゃないか、と思います。


この「Butterfly」でのあ~ちゃんの歌声を引き出したのは、間違いなくプロデューサー中田ヤスタカの手腕であり、「音」の選択に関するほぼ完璧といってもいいだろうこの人のセンスの良さが遺憾なく発揮されているように思います。


あ~ちゃんをはじめ、Perfumeの3人の歌唱力は現時点では、まるかあとさんやひげくまさん達から指摘されているように、やや不安定なものになってきています。


おそらくは、継続したボイストレーニングは現在受けていないんじゃないか、と思われます。


ライブ前なんかには改めてボイトレもするんでしょうが、普段の日常の中ではおそらく、残念ながら。


あ~ちゃんの歌声の煌きというのは天性のものであってトレーニングによって身につけられるものではないにしろ、それは言ってみれば原石でしかなく、まだまだこれから訓練によって磨き上げられなければ宝石としての完成は見られないんじゃないか、と思います。


故郷広島で学び、鍛えられ、上京して暮らしたBEE-HIVE寮の中、部屋から出ればすぐのところにレッスンスタジオがあり、週のうち何回かは専門的なレッスンを受けることが出来た恵まれた時代の財産が、現在のPerfumeを支えています。


その財産を食いつぶすことなく、元手として大事に運用し、より大きな財産とすることが出来るような環境が、まだ彼女たちには必要なんだ、と思います。


代々木第一体育館という武道館以上の収容人数を誇る場所でのライブに向けて、さらにその後のPerfumeとしての活動を見据えた長期的な育成が、彼女たちを愛するスタッフによってなされますように。


では、イベさん、今回のセレクトはこんな感じで一つ。


集計よろしくお願いします ▽・w・▽ノ