Perfumeファンの間に流布する


マカロニは3度化ける


という言葉について僕が知ったのはつい最近のこと。


はじめのうちは地味な「BcL」よりさらに地味な印象の、ダブルAサイドっていうよりやっぱカップリングだよね、みたいな扱いを受けていたこの曲がフルコーラスバージョンで公開され、後半から始まる歌のバックに流れる演奏のアレンジが実は「神曲」レベルで、聴く者のほとんどが鳥肌を起こした、というのが一度目の化け。


2度目の化け、は図らずも撮り続けてきたPerfumeのPVが、Perfume年代史となりつつある、映像クリエイター関和亮さんによる、リップシンクもCGもない、スタジオ内から飛び出して素に近いPerfume各メンバーの姿を映しだしたPVの公開。


「記憶の中のPerfume」というテーマを観る者が勝手に想定してしまうような懐かしさをともなった映像は、18~19歳という大人になりかけたPerfumeの瞬間を切り取った肖像画。


夕陽を背景にして川原にたたずむ3人の姿は、きっといつまでも僕たちの心に甘く、少しせつない思い出をともなったまま残る。


最後に化けたのは振り付け、ダンスつきでライブ披露された時だ。


多分スタンドマイクを使用するんじゃないか、とは予想されていたんだけど、まさかあんなに大人っぽいダンスになるなんてことまでは想像できなかった。


イントロ部分の始まりを、背中を向けたまま踊る彼女たちに向ける視線は、顔を見ることが出来ないので当然、身体の線、踊る曲線に注がれることになる。


擬似恋愛の対象にならないアイドルがPerfume。


ライムスター宇多丸さんと掟ポルシェさんの対談の中で提唱されたPerfumeの原則はその瞬間あっけなく崩れ去り、ファンはその性別を問わず、彼女たちに恋をした。


まさか、4度化けることはない、と思うんだけど。

でも、Perfumeほどファンの予想を気持ちよく裏切る存在もないから、確かなことだとは言えない▽・w・▽