昨夜放送された『ウェンズデー J-POP』では、Perfumeの簡単な歴史をたどってましたね。
小学5年生の時に結成され、中学3年生で上京して、地道なライブ活動を重ねるうちにファンを増やし、それが業界関係者などにも評判を呼んで、注目されていたところに、ACCMのキャンペーンキャラクター&ソングに起用され、それをきっかけにブレイク。
簡単にまとめると、そんな紹介をされていた、と思います。
そつがない、というか、無難にまとめた、というか、でもはっきり言ってしまえば嘘はついてないけど、本当のことも言ってない、というレベル。
まあ、まさかNHKの番組で
「彼女たちは、著作権侵害を前提とした動画ファイル共有サイトに違法にアップロードされた、数々の動画によっておおぜいのファンを獲得した」
なんてことは言えませんからね。
無名の時代から彼女たちを支えた多くの熱烈なファンの存在を含め、『表』としては、あれでいいのかな、とは思うんですけど。
皆さんはどんなきっかけでPerfumeを知り、どんな風に彼女たちへの知識を増やし、その歴史をたどり、はまっていきましたか?
前にも書きましたけど、僕がPerfumeのことを知ったのはネット上で配信された記事によって、です。
たぶん時期的には去年8月。
アーティストの木村カエラさんが自分のラジオ番組の中で「どうしてもかけたい曲がある」と言って『チョコレートディスコ』を紹介し、その後もヘビーローテーションをかけたテクノポップアイドル『Perfume』。
そんな感じでした。
たしかその少し前から某・コメントを…もう、いいか。
ニコニコ動画を知って無料会員登録をしたところだったので、そこでも検索してみました。
まあ、あるわあるわ、Perfume関連の動画が。
観てはいけない『BEEカメ』のっちを知ったのもニコニコでしたし、掟ポルシェさん司会のネット番組冒頭で、すぐ後ろには他の司会者が座っていたりホワイトボードが置いてあるようなせまい場所で、マイクも持たせてもらえずに「歌って踊った」『エレクトロワールド』を観てしまったのもニコニコでした(アップロード自体は多分YOUTUBEの方が先なんでしょうけど)。
後は色々なイベントでのライブ活動を撮影した動画や、当時はほぼ全部観ることが出来た『ファンサービス bitter』の内容を知ったのもニコニコ。
様々な動画によって知ったPerfumeの知識を補完するためにおなじみ2ちゃんねる、でアイドル板「テクノポップユニット Perfume」スレ(今やアイドル板スレはPerfumeの独壇場、スレのナンバーは180超え!!)を読んだりもしました(もちろん今でも)。
このように、リアルなプロモーションスタッフがまるであずかり知らぬ方法、場所で、いわゆるアイマス動画を含む、著作権的にはかなり、というか、はっきりと侵害する内容の動画のアップロードや視聴を起爆剤として、Perfumeの音楽やライブ活動でのパフォーマンスに興味を持つ人が増えていき、、Perfumeの人気は着実に高まってきたわけです。
これがいわば『裏』。
『裏』の一部。
木村カエラさんのラジオ番組にPerfumeがゲスト出演した時の、カエラさんの言葉を今でも覚えているんですが、例の「エレベーターの中のモニターに偶然映った『チョコレートディスコ』」を観て
「その後、まあ色々ネットで探して」
と言っていたのは、ほぼ間違いなくYOU TUBEのこと。
テレビ番組出演のほとんどなかったPerfumeの映像を観よう、とすればそれしかかしゆか方法がなかったはずですから。
Perfumeを知るだけなら『表』で構わないのですが、『はまる』ほど知るためには、どうしたって『裏』に潜り込まなければならなかったわけです、おそらく当時は。
『表』だけでPerfumeにハマった人って、たとえば。
ACCMをきっかけにPerfumeを知り、キャンペーンソングの『ポリリズム』を聴いて音楽のかっこよさにほれ込み(あるいは中田ヤスタカさん経由で知り)『Complete Best』を買って聴きこみ、幸運にもライブに参戦できて……
それから?
まさかYahoo動画の『Perfume特集』だけでハマったりしてるんでしょうか。
わずらわしいほどソフトバンクのCMを見せられながら?
ありえなくはないし、もちろん僕の来た道の方が少数派だという可能性だって高いとは思いますけど、『裏』を知らなければあ~ちゃんの涙の意味や価値も、かしゆかの「ライブ大好き」発言の重さも、美少女のっちの「残念っぷり」も理解することは出来ないわけで。
でも、『表』が駄目で『裏』が本物、なんてつもりもありません。
なぜなら。
ここからが本題です。
誤解のないように申し上げておきます。
僕は公序良俗を尊重する、ごく一般的な市民の一人であって、尊敬すべきクリエイターたちの創造物(創造的、独創的な表現)に自然と寄与される「著作権」は、法律、あるいは良識にしたがって保護されるべきである、と考えている者です。
Perfume関連のネット上に存在する多種多様な動画が、「著作権保護」の観点からすれば、重すぎるほどの問題を抱えたままであることも承知しています。
ただ。
権利者、著作権管理者の皆さん(このブログを読むこともないだろうあなたたち)にお聞きしたいことがあります。
あなたたちは、僕たちファンにとってかけがえのないほど貴重で重要で、大切な彼女たちの姿を収めたその映像を、ただ死蔵するだけなのですか?
著作権侵害を理由に(まったく正当な言い分ではあるけれども)多くの、宝物にも等しい数々の動画がネット上から削除されつつあります。
文句はありません。
彼女たち自身も著作権者であるのですから。
でも、その映像たちは、削除された後、どうなるのでしょうか?
いずれ、課金を前提にした形ででも公開していただけるのですか?
それともカラスが光り物を集めるように、犬がオヤツを土に埋めたまま忘れてしまうように、ただどこかにあるだけ、なんですか?
著作権を侵害する形で動画をアップロードしている人の多くは、同時に熱烈なPerfumeファンでもあるはずです。
ファンであること、熱心であることなんかはもちろん著作権侵害のいいわけにはなりませんよね。
でも、彼らの努力は、プロモーションは、何年もライブにさえ来なかった人たちよりもよほど熱心に行われ、確実にPerfumeファンの数を増やしました。
飛躍的に、です。
そして、そのファンの大部分は、彼女たちに深い共感を覚え、愛情を抱き、払うべきものにはきちんとお金を使う覚悟の出来た良質なファンです。
できれば、アミューズや徳間ジャパンコミュニケーションズ、で管理出来る様々な映像などは、ファンクラブ限定、期間限定で、なんなら有料でもかまわないから公開できるようにしてもらえないだろうか、というのが僕からの希望、願いです。(・~・)