世界的に有名なホテル、レストラン・ガイドブックの

『ミシュラン 東京版』

が本日発売されました。

まだ買っていないんですが、ミシュランの代名詞とも言える三ツ星の料理店がパリに次ぐ8店、ということが話題を呼んでいるようです。

そのうち、フレンチレストランは3つ、残りは和食系の料理店、というのが個人的には意外でした。

そうか、フレンチ以外も対象に入るんだ、と。

しかも、某料理店なんかはYahoo掲示板ではそれほど評価が高くないため、三ツ星を獲得したことが疑問視されているんだとか。

まあ、料理店の評価はそれほど難しい、ということなんでしょうね。

ご存知の方も多いでしょうが、ここでホテル、レストランガイドブックとしての『ミシュラン』について、毎度おなじみウィキペディアを参考に書いていきたい、と思います。

ミシュラン、というのはもちろんフランスのタイヤメーカーのこと。

1900年に初めて旅行ガイドブックを印刷し、35000部を無料で配布したんだそうです。

地方への旅行ガイドを配布することで、自動車旅行が活発化して、タイヤの売れ行きが増加することが目的だった、と言われています。

星印、と言われているマークによって評価が行われ始めたのが1926年。
この時には星は一つ。
1931年からは、二つ星が与えられるようになり、三つ星が登場するのは1933年から。

評価方法には二つあって、一つ目がいろいろと話題になることも多い、匿名調査。

きちんと代金を支払い、利用者の視点から料理、サービス等の評価を行います。

そして2つ目が「訪問調査」で、こちらでは調査員が身分を明かして、シェフやオーナーからヒアリングを行うんだそうです。

調査に訪れる頻度は全てのレストランが「少なくとも18ヶ月に1度」。

星を与えられたレストランは年に数回の調査が行われるそうですから、油断も隙もあったもんじゃありません。

この調査と、ガイドブックに添えられた読者カードでの意見、を合わせて審査員全員による最終的な評価が行われる、とのこと。

お星様が増えたり減ったりする際には、悲喜こもごものエピソードが伝えられています。

どちらか、というと「悲」の方が多いようで、三ツ星からの降格を噂されている時期に、そのレストランのオーナーシェフが自殺したり、影響力の大きさをうかがわせるには充分以上の事件も起こっているんですね。
しかし、その評価そのものの妥当性、正当性、には疑問が呈されることも少なくないようです。

すでに星に値しないレストランがあっても、業界のしがらみのようなもので降格出来ないところもあるんじゃないか、とか言われているそうで。

ちなみに2006年度版ミシュラン・フランスに掲載されたレストランのうち、三ツ星を与えられたのは26軒。

掲載されたのが8900軒以上だそうですから、三ツ星の価値、というのは計り知れないものがあるんでしょうけど、権威というものがくっついてしまうと、評価から純粋さが失われてしまうこともあるんじゃないでしょうかね。

さて、東京版ミシュランガイドはアジア地域始めてのミシュランガイドです。

フランス以外では、1956年に初めて北イタリア版が発行され、続いてベネルクス(懐かし~)版、スペイン版も発行。

北米版は意外なことに2005年に「ニューヨーク・シティ」版が発行されるまで出ていなかったんですね。

続いて2006年には「サンフランシスコとベイエリア」版が発行。

いよいよ、世界的なホテル、レストランガイドへ向かって動き始めた感じです。

最後にミシュラン薀蓄。

ミシュランガイドには、2種類あるってご存知でしたか?

一つはよく知られているホテル、レストランガイドの「ミシュラン」。

「ギド・ルージュ」とか「レッドミシュラン」と呼ばれていて、その名の通り、赤一色の装丁で仕上げられています。

もう一つは、「ギド・ヴェール」「グリーンミシュラン」と呼ばれていて、こちらは地域の旧跡・名所を掲載した観光地図(フランス国内なんでしょうね)で、「ルージュ」よりも一回り大きいそうです。

東京版「ミシュラン」、価格はたしか2300円くらいだそうですからまあ気軽に買える値段の範囲かな、という気はします。

そんな高級店になんか行けねー、という人も(僕もです…)、専門家が料理店の何を、どこをどのように評価するのか、ということを知るためには読んでみるのもいいんじゃないか、と思います。

まあ、お客様の全員がテーブルの下でこそこそとメモを取るようになったら、それはそれで不気味なんですけどね。

最近は携帯でメモが取れますからね、油断は出来ない世の中です▽・w・▽